ナル×オド
□どんぶり看病 其ノ弍
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オレは普段あまりフトンを敷かない。
だって敷くのもたたむのも凄くめんどくさいし、どうせさみしい独り暮らしだから見る人も別にいないし…。
そんなワケで、オレはいつも通り 居間にある小さなテーブルの定位置に寝転がった。
「オドロキくん、どうしてそんな所で寝ているの?」
「普段オレはここで寝てるんです。」
なるべく成歩堂さんと関わらないように背を向けたまま答えた。
(ハァ…早く飽きて帰ってくれないかなぁ)
「じゃぁ成歩堂さん、おやすみなさい
さようなら」
しばらく物音がしなくなって様子を伺っていると
パタン
と静かに玄関を閉める音が聞こえた。
(よかった〜やっと帰ってくれた!!)
体もゾクゾクするし、もうゆっくり寝よう。
オレは毛布にくるまりながら丸まって眠りについた。
(あぁ幸せ…早く治んないかなぁ)
そんな幸せな時間もつかのまだった。
「オドロキくん!!もう大丈夫だよ!!」
まさかとは思ったが、やっぱり成歩堂さんだった…。
当たり前のように帰って来て、様々な店のビニール袋を手に持っている。
(マジ…?)
「さぁオドロキくん!まずは食事だよ!!」
そう言って成歩堂さんが差し出したのは…
なぜか
『アンコウ鍋 (身近に手軽に高級深海魚!秘伝オイスターソース入)』
だった…。