企画文章

□クリスマスプレゼント
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書類がひと通り片付いて私はアフターヌーンティ-を楽しんでいた。

午前中はうるさい誰かが、くだらんイベントについて騒ぐせいで書類が進まずイライラしていた。


しかし

穏やかにユラユラと琥珀色に揺れる紅茶はそれすら忘れさせてくれる。


「うム。この茶葉は最高だな」



(ム…!?まぁ茶葉くらいならアイツにも購入出来るだろうか?)

あの忌まわしきイベントの話自体くだらないし嫌だったが、なんとなく気になってしまう。

(まぁ、また今度聞いてきたらで良いだろう。)



今日この後の予定は特に入っていなかった。

私は荷物をまとめると、書類の提出がてら成歩堂法律事務所へ向かう事にした。


「フン。いつも取りに来させてばかりだったからな。
たまには私から届けてやろう」



一生懸命そう言い聞かせつつ、本当は自分が欲しいプレゼントを言いたいだけだったのかもしれない。



でも




プライドが邪魔をして心底それを認めるワケにはいかなかった…。

(あくまで書類を届ける為に行くのだ!!)










「ムぅ…?」

検事局のエントランスでギザギザ頭の人物とすれ違った気がした。




すぐに振り返ったが、その人物はすでにいなくなっていた。

(まぁ、今の時間ヤツがここにいるワケないか…)


少し気になったが、そのまま足を進めた。





(ム…先程は、ほんの少しだけ言い過ぎたきらいがあるような気がしないでもないな…)

ブツブツとつぶやきながら歩いているうちに、だんだん不安になってきた。

昔からのクセで不安になると歩くのがつい速くなってしまう。


そんな忌まわしいクセのせいで予定より早く成歩堂法律事務所へ着いてしまった…。
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