企画文章

□クリスマスプレゼント
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「御剣には絶対欲しいモンがあるに違いないんだ!!!
男だからそーゆーの恥ずかしくて言えないんだ!!でも、ぼくは君にあげたいんだぁ!!全てを!!!」

「…成歩堂くん、何独りでイキまいてんの?」


「うっ!?真宵ちゃん…聞いてたの?」

「あんだけ声がデカけりゃねぇ〜ここ壁薄いからお隣さんまで聞こえてるよ。」

「マジで!?」

「さぁねぇ〜☆」



冷静に突っ込まれた時の成歩堂くんはたまらない。

目がキョロキョロして変な顔になっちゃう。

もぉそれがおかしくておかしくて…。


「お隣さんどころか向かいのホテルまで聞こえてるよぉ?完全に誤解されるねコリャ」


「うぅ…トホホ…」

さっきの勢いがウソみたいにガックリ肩を落とす成歩堂くん。
気持ちがコロコロ変わって、いつも忙しそうだよなぁと思う。

…でも面白いからトコトンからかいたい。

なんてゆーのか面白いってのは、あたしの『あいでんてぃてぃい?』なのかもしれない。



「ねぇ成歩堂くん、よくわかんないんだケドみつるぎ検事になんかあげるの?」

「うん、クリスマスプレゼントをさ。
聞きに行ったんだけど、ちょっと…ね」


「フン、クリスマスなどくだらん。大体私の欲しい物がキサマの給料で買えるワケがないって言われた、と。」

「なんでわかるんだよ!?」


ぷぷっ…なんて分かりやすいんだろう!?って笑いそうになるのを抑えて あたしは続けた。



「みつるぎ検事ホントは何が欲しいんだろうね?」

「それがわからなくて…困ってるんだ」





「あたしはわかるよ。」


「えっ!?」

成歩堂くんの目に希望の光が灯り始めた。

……ハメるなら今だ。



「それはね」

「う、うん」





「成歩堂くんだよ。」

「え……どぇええっ!!?やっぱり!!?」



「え??」


(…成歩堂くん『やっぱり』って何??)

あ…ダメ吹き出しそう。ガマンだ綾里真宵!


「そうか…やっぱり御剣はぼくの事が…」


うつろな目をして反芻してる!
成歩堂くんは本気だ。

ああっ誰かあたし代わりに笑ってぇえ〜〜っ!
面白過ぎだからホント…





「真宵ちゃん、ありがとう!」

「へ?」

「ぼく、御剣のところに行ってくるから!!」

「ぅ、うんっ!頑張ってね☆」


(なんでそんなに爽やかなの!?)


まるで軽やかな風のように立ち去る成歩堂くん。

その姿が見えなくなったのを確認すると






あたしは近所に苦情が来るんじゃないかってくらい爆笑した。
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