ナル×オド

□高所恐怖症
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「パパっみんなで観覧車乗ろうよ!」

「ゲッ!?う、うんっいいんじゃない?
いってらっしゃいオドロキくん」

「おっオレに振らないで下さい!…下で待ってます。」










『高所恐怖症』









「結局どっちが一緒に乗ってくれるの?
それとも、みんなで乗るの?」



「う。」

「う。」






今日は事務所を早く閉めて三人で遊園地へ遊びに来ていた。


楽しみだったが、入場して間もなく観覧車に誘われてしまった…。




(みぬきちゃん…ヤバイよそれは…)




オレは、正直言って高い所が凄く嫌いだ。




(イヤだ!!あんな高い所になんか絶対行きたくないよぉ!)







もう逃げるしかない。




「オレ…ちょっとトイレに」

「待ちなよ。」

「うわっ!」





志しなかばでアッサリと成歩堂さんに捕まってしまった。




(ああっしまった!!)





「ホラ、早く乗ってきなよ」

「うぐっ…」






(オレが高所恐怖症なのは自分自身よく分かってるケド、
どうして成歩堂さんは乗りたがらないんだ?)





よく見ると、成歩堂さんの額から不自然な汗が噴き出している。







まさか…




(成歩堂さん オレと同じ高所恐怖症!?)





そうなってくると、ますますヤバイ。




(このままじゃオレは、みぬきちゃんに引き渡されてしまう!!)



「なななな成歩堂さんとみぬきちゃんはっ、おやっ親子なんだから一緒に乗った方がいいですよっ!?」



どうしても乗りたくなくて、必死の抵抗を試みる。


でも、年季が入ってる成歩堂さんも負けてはいなかった。





「いややややっオドロキくんとっみぬきの方が年齢近いから一緒に乗った方がいいよっ!」


(歳は関係ないだろ!?ヤバイこのままじゃ負ける!)






「でもっオレ、今どうしてもトイレに行きたくて!乗りたいケドしょうがないんです!」

「うん!いいよ!早くトイレに行ってきなよっ待ってるから!」

「凄く長いですよ!?一時間で終わるかどうかなんで、とにかく時間がもったいないですから、オレの事は気にせず お二人で!」

「アイタタタ!こないだ車に轢かれた古傷が!!」










「醜い。」

オレ達の真ん中に立っている みぬきちゃんがつぶやいた…。
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