ナル×オド

□やめて下さい
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今日もいつものように事務所に行って

何事もなく(依頼も無く)過ごすハズだった


なのに









『やめて下さい』









「おはようございます!!!」


(うん!発声もバッチリだ!)




勢いよくドアを開けるといつもなら

『う〜んオドロキくんおはよ』





と、やる気の無い返事が返ってくるのに…






(あれ?誰も…いないのか?)


よく見るとブラインドは閉まったままで、部屋が少し暗い。







しかし、入り口のドアを開けた時には確かに鍵はかかっていなかった。



(不用心だなぁ…
アレ?ちょっと待てよ)








昨日は 成歩堂さんと一緒に事務所を出て、鍵をかけてるのをハッキリ見た。







という事は…






泥棒!!?



どうしよう!

まずは警察に連絡して…あぁっでも犯人がまだ事務所にいて凶器を持っていたとしたら…!!










「い、いるのは分かっているんだゾ!!!」



咄嗟に出てきたセリフがコレだった…。

(なんか…迫力ないな)







結局 叫び声だけが
空しく事務所内をこだまして、また元の静寂に包まれた。




(…もう誰もいないみたいだ)


ホッと胸を撫でおろすと、すぐに次の考えがよぎる。





(そうだ!通報前に現場検証しなくちゃ!)




まず目立った足跡が無いか確認をし、慎重に歩を進める。


(荒らされた様子は無いな…)





そして


捕られたものが無いか確認する為に前屈みになってデスクの引き出しに手をかけた。









その瞬間








何者かに、後ろから腰を掴まれた。
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