ナル×ミツ
□CarryAway By A MoonlightShadow
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「成歩…堂、私は…」
「御剣!?」
御剣の様子がいつもとまるで違う。
頬をピンク色に染めながら、おぼつかない様子でぼくのシャツのボタンを外している。
(あの御剣が…夢みたいだ。)
「ねぇ御剣…」
「う…ム」
コクッと潤んだ瞳で御剣が頷く。
「やっぱり…そう、なの?」
「その通りだ成歩堂…私は君を…メチャクチャにしたい」
『CarryAway By A MoonlightShadow』
【4:00AM】
「おぎゃああああっ!!」
ぼくはあまりの衝撃に自分の叫び声で飛び起きてしまった。
(御剣が…ぼくが…ああっダメだ!!頭が混乱してる!)
よっぽど暴れたらしく、自慢(?)のせんべい布団がグチャグチャに乱れていた。
(はぁ…なんだったんだ。夢で良かった…)
一息ついて窓を空けるとヒュウッと冷たい空気が部屋を駆け抜けた。
御剣が…ぼくを?
う〜ん
そんな事になったら冗談抜きでコワイ。
眠いケド、目が冴えちゃったよ。
月が
雲に隠れて輪郭をぼんやりさせながら見降ろしていた。
「4時…か」
薄暗い部屋の安い掛け時計が、今日出てる月のように ぼんやりと4時を指していた。
(やっぱ…寝なくちゃな)
仕方なくせんべい布団に横たわったが、なんとなく寝つけない。
(う〜〜っ…そうだ!妄想をしよう!)
「御剣…」
「成歩堂…?」
ぼくは、御剣の服を脱がせて…
そして
え〜と
どうしよう……
『ざんねん!ぼくの妄想はここで終わってしまった!!!』
(ダメだぁ!!そんなんじゃ!)
もっと具体的に…
ヌプ?
なんか違う…。
え〜御剣は、ほっぺたを赤くしながら何かを求めてさまよった。
(…さまよってどうするんだ)
もぉいいや。
寝よ。
ぼくは、諦めて
無理矢理 ヤギ(?)を数え始めた。