□御門学園高等部物語
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本当に俺は、どうして早まってしまったのだろう…。
本当に、本当にどうしてこんな場所に来てしまったんだろう…。
目の前には有り得ないデカさと広さの学園都市としか呼べない…学校。
主要校舎らしきこのの建物は、パッと見八階くらいまで有りそうだ。
そしてその前に佇む、俺。
「は、ははっ、…はぁ」
笑った後に溜め息出るくらい場違い。
『御門学園高等部』と書かれた鉄の門を潜り抜け、30分歩いてきてやっと着いた場所がここだぞ?
何かの冗談にしか思えねーよ…。
それもこれも全部、うちの馬鹿な保護者のせいだから余計に悲しくなってくる。
「…面倒くせーよ、バカヤロー」
俺の虚しいぼやきは、澄んだ青空へと溶けていった。
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