□御門学園高等部物語
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自分が自分で無くなってしまいそうな気がしたあの頃…。
暗い、暗い部屋に居た。
自分では何も考えず。
ただひたすら膝を抱えて何もない暗い部屋で踞る自分。
命令されるまま、人形のように動いた。
感情の無い人形(マリオネット)でいた。
疑問すら持たなかった。
否、持ちたく無かった…。
考えることを放棄した自分。
その方が楽だから。
辛くないから。
だから、救いの光が差し伸べられた時、自分はそれにすがらずには居られなかった。
結局はいつだって、自分のためだった。