歌と詩(うた)が繋がる道

□初夏の刹那
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熾音サイド


起きたらベッドの上にいた


昨日、俺はどうやって自分の家に帰ってきたのかわからない


俺はイチョウの木の下で泣いた後どうしたのだろうか??


無意識で家に帰ってきたのだろうか??


記憶がないから曖昧だ


でも、昨日わかったことがある


1、神流には好きな人がいる


2、同性なのに俺は神流のことが好きらしい


わかった途端失恋なんて格好悪すぎる


熾「はぁ…取りあえず学校を休むか」


こんな泣きはらした顔で行けないし、神流とまともに顔を合わせられる自信はないし、これからのことも考えなければならなかった


どうやってこの思いを神流にバレないようにするか…


どうやって神流の恋の応援を快くやってやるか…

たくさん考えてなくてはいけないことが多くて頭がパンパンになりそうだ

基本的に俺は音楽以外のことに頭を使わないし、興味を持たない


だからこんな状況にもの凄く困る


取りあえずベッドから出ようと思って起き上がってみるとフラッとする


まるで、目が回った時のような感覚


そのまま床にへたり込んでしまった


風邪ひいたのか…


冷たい床が気持ちよくて目を閉じる


薄れゆく景色に神流がいたのは俺の都合の良い解釈だろう
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