ノーマル小説

□不可解な気持ち
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「私たちの子供は紫の髪になるんでしょうか?」


それは彼女と初めて会った14歳の頃、婚約者であるラクスから言われた言葉だった




あれから時は経ち

父は亡くなり婚約者と言う縛りは無くなったが

こうして彼女とお茶を楽しむ…と言う時間が無くなった訳ではなく




「アスラン。今度貴方のお父様のお墓参りに参りませんこと?」


「…?」


「そろそろ、私達の結婚の話をご報告したいと思いますの」


「ゴホッ」


俺は飲んでいた紅茶に噎せながらラスクを見ると、それは満面の笑みを浮かべて此方を見ていた



初めて出会った頃と変わらない、俺を驚かすのがとても上手な人だ…。



とりあえず、落ち着つ為に深呼吸を一つ。
正直戸惑いはまだ残ってるものの「どうかなさいました?」との言葉が耳に入れば呆れたような声を出し


「どうもこうも…キミはキラの事が…?ι」



最近妙に仲良くなったあの二人の関係。

てっきり二人は親密な仲だと思ってはいたが…?


そんな俺の気持ちを知ってか、知らずか。
ポンと手を叩いては微笑みを俺に向けてくる


「あぁ、あれは…キラと二人で相談して仲が良いフリをしようって話になっただけですわ」

ふふふ、とにこやかに言われるも俺には何がなんだかさっぱりで…


「何故?」


「だって私アスランの事大好きですもの。ですから妬いて頂きたかったのですわ。ですが…アスランったら全然妬いてくださらないんですもの」


其処まで聞き終えれば意味は理解でき。
頬に手を添えて残念がる彼女の仕草が目に映れば、絨毯へと視線を落として溜息を吐く




黙っている訳にもいかないか


……。



「妬いたよ…。正直…」


ボソっと呟いた言葉はしっかりと彼女へと伝わっており。
「え?」と小さな喜びの声が聞こえた……のもつかの間。
声色いつもより少し低いトーンで問われた言葉は直球を指すもので



「それはどちらにですの?キラ?それともわたくし?」



…っっ!!


目を丸くさせながら彼女へと顔をあげれば、真剣な表情で俺を見ていた。

視線が…痛い

その視線から逃れるように窓へと視線を移し替えればポツリと呟いた


「さぁ、どっちだろうな」


…と。


自分でも良くわからない…。
幼馴染みのキラが離れて行くような気がしてなのか…。
それとも、元婚約者だったラクスに未練があったのか…。


もしかしたら二人に…だったのかも知れない


俺なんかが入り込めないような
…いつかは二人の世界に行ってしまうんじゃないかと。






「アスラン…。」



向かいの席からティカップがお皿の上へと置かれる音が聞こえた時、俺は引き戻されるようにラクスへと再び目線をやって微笑んで見せた。


「さて、難しい話はやめてちょっと散歩でもしようか?」

「え?ちょ…、アスラン?」



勝手に庭へと歩きだした俺を、追いつこうと少し駆け足で歩みよってくる彼女の足音を聞きけば自然と頬が緩んだ



さっきの話は、また追々考えていけば良い事



今はまだこの関係を続けさせてくれ……




fin


一番最初の言葉はスーツCDから取ったものです。それ聞いたときはラクアスに萌えましたよvv

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