小説

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苦いのとか、辛いのとか、

そういったもの全部


甘くする方法を、見つけてしまった









一体どういう意を持つのですか










思わず上を向いてしまったのは、単純に、もっと高く飛ばしたくなったから。

その拍子に勢いよく流れ込んできたソレにナルトはうぇ、と顔を顰めた。


「苦っ…!」

「当たり前だ、ドベ」


そもそも上向いたままシャボン玉吹くか、普通?

別に聞こえるように言ったつもりは無かったのに そいつの耳にはしっかりとその言葉が届いていたらしく。

ご丁寧に嫌味まで返ってきた。


「う、五月蝿いってば!」

「大体この歳になってまでんなもんではしゃぐんじゃねぇよ」

「みんなやってるんだから別にいいだろ!」


アカデミーとは不思議なもので 誰か1人が面白そうなものを教室に持ち込むと一斉にそれが広まる。

それは例えば縄跳びだったり、綾取りだったり、

主にくの一の間で流行るもの。


それが今回 偶々シャボン玉だっただけだ。
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