焦がれるだけの強さより


□特別補習授業? 共鳴編
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気がつくと、死神と共に、熱心に鏡を覗いている者が、一人。


ツギハギ模様の白衣を纏った彼は
、まごうことなきフランケン=シュタイン。


吐息とともに、白い煙草の煙が宙を舞った。


「キッド達は追いつきますかねぇ」


「う〜ん、ま、オヤの私から言わせてもらっちゃうと、やるときゃやる子だからね」


鏡の向こうで瞬く間に伸されてゆく、上弦月組の生徒達。


「シュタイン君、この子は何だと思う?」


死神の問いは、銀色の瞳の少年を指していた。


「人間……いや魔女……?鬼神の卵にも見えるが……見たことが無い……」


シュタインは頭を掻き毟った。「すみません、ちょっと調べてみないと」


「私もね〜、こんなのは見たことないんだよねえ。ちょっと良くわかんないけど、……ヤバそうだね」


しばしの沈黙。


「そういえば、結局補習の方はどうなったんですか?」


「あー、ロング君のトコだけはまだ『魂の共鳴』やってないみたい」


「…………」シュタインは鏡を凝視した。「変な二人組みですね」


「でしょ?普通、あんな二人同士がくっつくはずがないんだけど」


「どちらも、本音を内側に溜めやすい性質の魂……本来なら、上辺だけの付き合いで終わってもおかしくない……」


「そうなんだけどさぁ〜、何気に共鳴しちゃってるんだよね、あの二人」


シュタインはヘラヘラ笑った。「おかしなこともあるもんですねぇ〜」


シュタインが言った瞬間、鏡の向こうで二人は『魂の共鳴』した。


 
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