焦がれるだけの強さより
□特別補習授業? 共鳴編
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「うぉいうぉいうぉいクソドジ共、なーにガン飛ばしてやがる?ザコが粋がってよぉ」
少年はギン、と二人を睨んだ。
ロングは例によって例のごとく、怯んだ。
震える足に響く慢性的な痛みは、きっと転んだときの負傷。あーあ怪我が増えちゃった。
「見てたぜ?他の二人は『魂の共鳴』してただろ。何だ?あのしょぼっちい波長。幼稚園児か?」
「…………」
静寂に、少年の忍び笑いだけがはびこる。
「お前らもやる気か、共鳴する気かよ?非力が何重に重なってもなあ、クソにもなんねーんだよ」
「……まぁ、そりゃあね」
僕は非力かもしんないけど、さ。
「僕の武器、僕の『眠り姫』を、あんまりなめないほうがいい……んじゃない?」
「あれ、いつからあたしアンタの物になったのよ」
ははっ、ロングの顔に笑顔が灯った。
「いこっか、エンディ」
「いっちゃう?」
二人は、すっと息を吸い込んだ。
「「魂の共――」」
ふと、違和感。
何か、ぐんっと世界が引きずられるような、そんな。
「「……響?」」
ぱん、乾いた、紙袋がはち切れるような軽い音が、耳の内側で弾けた。
瞬間、二人の波長が――、