焦がれるだけの強さより
□特別補習授業? 遭遇編
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エンディが退学の恐怖にすっかり打ちのめされていると、ぱっとティアが現れた。
「エンディ、元気出しなよぉ」
ぽん、とエンディの肩を叩くティア。
「そ、そうだよ、まだ退学と決まったわけじゃないし……」
フェルマータは必死に弁解を試みるけれど、死神様は確かに言ったのだ。
『もれなく退学……』
「ねー、」ロングが声を掛けた。心なしか、頬にも赤みが戻ってきている。
「コレってさ、まさかのまさかで連帯責任だったりしない?」
「え?」フェルマータが凍りついた。
「そういえば……そんなことも言っていたような、言っていないような……」
首をかしげ、必死に思い出そうとやっきになるフェルマータ。
「あははぁ、もしかして、皆で退学かなぁ」
「「笑い事じゃない!」」
ティアの発言に、真面目なフェルマータとエンディの声が重なる。
「それもこれも、職人が頼りないから……!」
「え、僕のせい?」エンディに鋭く睨まれて、ロングはたじろいだ。
「僕が何したっていうのさ!」
「ええ、何もしなかったわ!何もしなかったのよ!それが問題なの!」
日常茶飯事と化しているロングとエンディの口喧嘩も、墓場で、しかも退学がかかっていると少し緊迫している。