焦がれるだけの強さより
□特別補習授業? 宣告編
1ページ/12ページ
朝の死武専、上弦月組。
その日のティアは、どことなく浮かない顔をしていた。
「ティア、何かあったの?」
エンディはティアの顔を覗き込んだ。
いつもならロングが来た途端にいじるのは彼女のはずなのに、
今日はため息をついてばかりだったのが気になって。
「……エンディ、ちょっと聞いていい?」
「どーぞ」
「あのさぁ、」
一瞬言葉を切り、続ける。
「武器が、職人に愛想尽かすのって、どんな時?」
――エンディは、きょとんとティアを見つめ返すと、
「……あっはははは!」
高らかに大笑いした。
「あたしなんか、愛想尽かしっぱなしよ?
もう何で一緒にいるのか解らないぐらい!」
ふと、ロングが身震いして振り向いた。
しかし、エンディは気にもせず。
「ねえ、もしかして、フェルマータと上手くいってないの?」
ティアは、躊躇いがちにぎこちなく頷いた。