疾風と繰り返される旋律(小説)

□〜12月14日〜
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〜夜桜散歩2〜

ヒナギク「結局ここに来ちゃうのね・・・」

俺達は枯れない桜の前にいた

ダイゴ「いや・・・他に行く場所も別に無いし・・・」

ヒナギク「そうかもね・・・」

そうしてしばらく無言の時間が続く

すでに時間は午前1時を過ぎている

ダイゴ「まあやることも無いし帰るか・・・」

俺はそう言って帰ろうとしたが

ダイゴ「ヒナギク?・・・どうした?」

ヒナギクは帰ろうとしない

ヒナギク「どうせだからちょっとここで運動していかない?」

ダイゴ「運動?」

ヒナギク「そう、ちょっとした手合わせ♪」

そう言ってヒナギクは木刀を構えた

ダイゴ「相手がお前だと運動なんかじゃすまないだろ・・・」

俺はそう言いつつ木刀を呼び寄せて、それを構えた

ヒナギク「手加減しないわよ・・・」

ダイゴ「仕方ないか・・・」




〜〜〜〜〜



ダイゴ「・・・くっ!」

ヒナギク「あら?もう終わりなの?」

ダメだ・・・やっぱり勝てない・・・

俺は右足の膝をついて木刀で体を支えてようやく起きているがヒナギクはまだまだ余裕のようだ

ダイゴ「また負けか・・・」

俺は昔からヒナギクには勝てないでいた・・・

悔しくて何度も訓練してきたのだが・・・

ヒナギク「相性の問題かもね♪」

毎回これで片付けられてしまう・・・

あの事件からもっと強くなりたいと思い来る日も来る日も鍛練に勤しんできたのだが・・・

ダイゴ「なかなか・・・この差が埋まらない」

ヒナギク「あなたが暇なら毎日でもやってあげるけど?」

ダイゴ「そんなことしたら体が持たないだろ・・・現に今も・・・」

少し視界が揺れている・・・

頭がクラクラする、と言うのが正しいだろう

ヒナギク「ちょっと・・・大丈夫?」

ヒナギクも俺の様子が少しおかしい事に気が付いたのか、少し心配してくれている

ダイゴ「ああ・・・なんとか・・・な」

突然目の前が真っ暗になって体が動かなくなった

そしてそのまま地面に倒れこんでしまったらしい

ヒナギクが俺を呼ぶ声が微かに聞こえる

その声は近くでしているのはわかるのだがなぜか遠くに聞こえる

しかしその声はしばらく聞こえていた
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