ホットミルク
□ホットミルク
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〜序論〜
木漏れ日は草花を照らし、そよ風は木々の間を通り過ぎていく。
遠くでは水の音。
きっと綺麗な湖があって、魚が陽だまりに触れようと跳ねているのだろう。
小鳥たちは朝から気持ちよさそうに飛び回っている。
どこまども広がるありふれた森。
けれどここは不思議の森だった。
何処かに突然現れては、いつのまにか消えてしまう。
そんな変てこなところ。
だから住人も少しばかり普通ではなかったりする。
例えばほら、おせっかい好きのあの子。
今日も標的を見つけて嬉しそうにはしゃいでいる。