お話
□会長と俺
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先輩って鈍いよね。
そんなところも好きだけど。
正義感たっぷりなのはいいけど、あんま危険なことしないでよ?
先輩が怪我とかしたらマジでやったやつ殺しちゃうよ。
〜会長と俺〜
銀魂高校、生徒会室。
そこに日々恒例となっている光景があった。
生徒会長である2年の志村新八のすぐ後ろに番犬よろしく立っているのは1年の坂田銀時だ。
銀時は生徒会員ではない。
ただ、新八がそこにいるなら自分も。となんとも勝手な言い分で居座った。
今や生徒会長の番犬と言われている。
「新八ィ、そろそろ休憩にしない?」
「ダーメ。もうちょっとだから、待ってて」
新八が書類整理をしている間、銀時は暇で暇でしょうがない。
かといって、新八のそばを離れるなんてことはしない。
生徒会には様々な事件が入ってくるのだ。正義感たっぷりの会長が現場にいかないはずがない。
剣道をしているためか、新八もそこそこ腕が立つ。
しかし、喧嘩慣れしている相手が数人となると分が悪い。
前に一度だけ、似たような場面に遭遇した新八は怪我をおった。
ほんのかすり傷だといえばそうなのだが、銀時は我慢ならなかった。
新八を傷つけたヤツらを。
新八を守れなかった自分を。
次は絶対に守ってみせると誓った。
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