お話
□捕縛
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俺ァよォ
手に入れたモンは離したくないのよ
つーことで
覚悟しろよ
〜捕縛〜
イライラする。
あいつは俺のだ。
「ねぇ、アレだれ?」
新八の頬に舌を這わせながら、銀時は耳元で囁いた。
「やっ…銀さん、やめて下さい!」
「イヤ。だって、お前ェ言わねェもん」
銀時の腕が新八の体を弄るように動く。
新八が逃れようと身を捩るが、絶妙な力で拘束されているため逃げることは叶わない。
それどころか、更に銀時の抱きとめる力が強くなった。
「あれは、近所のお兄さんですよ!」
「ふーん…じゃあ、アレは?ほら、買い物の途中で話しかけたヤツ」
「買い物…って、あれは親衛隊の一人で…」
「じゃあ、今度はアレ」
さっきから俺は新八に質問ちゅう。
ま、見たらわかるだろうけど。
今日、一緒に買い物行ったのはいいけど、こいつはいろんなヤツから声をかけられた。
新八は俺がいるからっつってあんまり長話はしなかったようだけど、俺としては面白くないわけよ。
新八が知ってても俺は知らねェヤツら。
俺の知らない新八を知ってるヤツら。
ほら、イライラする。
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