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□ある日の第一発令所
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※秘密のお付き合いがバレる




【第一発令所】




マヤ「目標確認、モニター、出ます!」

巨大モニターが真っ暗な画面から明るいソレへと移り変わる。

ネルフスタッフ一同「オオッ!!」

モニターにはサードチルドレン、碇シンジが自販機でジュースを購入している姿、そして、少し離れた場所にフィフスチルドレン、渚カヲルが映し出されていた。

マヤ「フィフスチルドレン、サードチルドレンに接近!」

ミサト「…」
リツコ「…」
ゲンドウ「…」
冬月「…」
青葉「…」
日向「…」
ネルフスタッフ一同「…」

緊迫した空気が第一発令所を包み込む。

渚『シンジ君』
シンジ『何』

マヤ「フィフスチルドレン、サードチルドレンに更に接近!このままだと接触します!」
ミサト「危ないっ!避けて!!」

渚『何飲んでるの?』
シンジ『オ、オレンジジュースだよ』

マヤ「サードチルドレン接触を回避!更に後退!しかしフィフスチルドレンの接近は止まりません!」

渚『何で逃げんの?』
シンジ『何でって…。君が近いからだよ!って…な、何だよ!』

マヤ「フィフスチルドレン、サードチルドレンの左腕拘束!大変です、サードチルドレン、動けません!!」
ミサト「シンジ君!!」

渚『シンジ君が逃げるから捕まえた』
シンジ『そんな事しなくても君がもう少し距離を置いてくれればいいんだよ!普通にしてれば僕だってわざわざ下がらずに済むだろ!』

渚『ふーん?』
シンジ『わ…わかったら放せ!』

マヤ「サードチルドレン…フィフスチルドレンの拘束を振り切りました」
ミサト「良かった…」

渚『ねー、そのオレンジジュース、一口ちょーだい』
シンジ『自分で買えばいいだろ』

ゲンドウ「自分で買え」

渚『お金忘れちゃったんだよ』
シンジ『は〜?…しょうがないな』

ゲンドウ「!!」
ミサト「シンジ君ダメ!!罠よ!!」
リツコ「ミサト落ち着いて、シンジ君なら大丈夫よ」

マヤ「サードチルドレン、ポケットから財布を取り出しました!自分のジュースは保守!」

ゲンドウ「…よくやったな、シンジ」
ミサト「ナーイス!シンジ君!」
リツコ「自分の分は自分で買えって事ね」

シンジ『ほら、小銭貸してやるから自分で買えよ』
渚『一口でいいんだよ、シンジ君』

ゲンドウ「くどい。自分で買え」

シンジ『自分の買えったら!ほら、お金!』
渚『いいよ、お金なら持ってるし』

ゲンドウ「それなら自分で買え!」

シンジ『は!?持ってるの?!だって今!』
渚『だからシンジ君のが飲みたいんだって』

ゲンドウ「やめろ!自分で買え!」
リツコ「碇指令、少し静かにして下さい」

シンジ『や、止めろったら!!絶対ヤダ!!』

マヤ「フィフスチルドレン再び接近を開始!サードチルドレンはATフィールドを展開!」

渚『シンジ君が飲んでるやつがいい』
シンジ『じゃあ僕と同じやつ買えばいいだろ!』

渚『違うんだよ、シンジ君が口を付けたジュースじゃないと意味がない。………意地悪だよね。わかってるくせに。』
シンジ『………………』

渚『あ〜あ、もう。さりげなく間接キスしたかったのにさぁ…』
シンジ『ば、馬鹿何言っ…』

ゲンドウ「ストーカーめ…!発想が気色悪い…」
リツコ「使徒の事言えるのかしら…」

渚『シンジ君、気付くの早すぎ』
シンジ『なな何が?』

マヤ「フィフスチルドレンもATフィールドを展開!」
ミサト「まずい!!」

渚『っていうか意識しすぎ?』
シンジ『してない!』

渚『上手く合わせてくれたら普通に間接キスできたのに。っていうか友だち同士だって回し飲みくらいやるでしょ。そうやって意識する方がよっぽど怪しまれるよ?』
シンジ『も、もう黙れよわかったから!』

渚『ねぇ…僕が今、凄くキスしたいのわかってるんでしょ?ふふ、ちょっと近付いただけで過剰反応しちゃって、可愛いよねシンジ君。』
シンジ『渚!!』

ゲンドウ「妄想だ!」

マヤ「フィフスチルドレン、ATフィールド中和開始!」
リツコ「いいえ、あれは…浸食してるんだわ…」
ミサト「シンジ君っ!」

渚『外でキスすんの絶対嫌だっていうから、わざわざ間接キスで我慢してあげようと思ったのにさ〜』
シンジ『やめろよここでそんな話!誰かに聞かれたら…っ!』

マヤ「…」
ミサト「…」
リツコ「…」
ゲンドウ「妄想妄想妄想妄想…」
冬月「…」
青葉「…」
日向「…」
ネルフスタッフ一同「…」

渚『ほんとシンジ君て変。僕の部屋じゃあんなに積極的なのに、一歩外へ出ると途端にこうだもんね』
シンジ『渚!いい加減に…』

渚『昨日の夜だってベッドの上ではあんなに凄かったのにね。キスだっていっぱいしたじゃない。しかもエロエロなやつ』

マヤ「サードチルドレンの心理グラフ乱れていきます!」

ドッターン☆(派手な足ゴケ)

冬月「碇!」
リツコ「碇指令、しっかりして下さい!」
ゲンドウ「も…問題ない…使徒の妄想話など…」
ミサト「…やってくれるじゃない、渚君…」

ゲンドウ「犯ってくれるじゃないっ!?」

ドッターン☆(派手な足ゴケ)

冬月「碇!」
リツコ「碇指令、しっかりして下さい!」
ゲンドウ「も…問題ない…」

渚『僕らの関係が他の人たちにバレるの、そんなにヤなの?』
シンジ『やだよっ!!』

ゲンドウ「フ…フン、僕らの関係だと?貴様が一方的にシンジにつきまとっているだけだろう…まるで付き合っているかのような妄想話も大概にしろ…」

渚『何で?』
シンジ『ふ…普通じゃないからだよ…』

渚『僕はむしろ、シンジ君は僕のだって、アピールしていきたいんだけどなぁ。他の人がシンジ君に色目使わないように』
シンジ『やったら前歯な』

渚『リリンの普通って煩わしいね。何で好きな人を好きって言ったらダメなの?』
シンジ『僕が男で君も男だから』

渚『何がダメなの?』
シンジ『男が男を好きになるのも男同士で好き合うのもとにかく普通はダメだから。もし他人に知れたら白い目で見られて除け者にされて袋叩きに遭うから。』

渚『そんなに世間様の目って冷たいの?』
シンジ『絶対零度』

渚『ふーん…』
シンジ『だから部屋の外でくらい普通にしててよ』

リツコ「あら、シンジ君の今の発言…意味深ね」
ゲンドウ「気のせいだ!使徒の一方通行であって断じてシンジとは両思いではない!!あの二人は仲良くなどない!!」

渚『じゃあ僕がシンジ君を好きだってアピールなら周りにしていい?』
シンジ『は?僕の話聞いてた?』

渚『だから、僕がシンジ君を勝手に好きって事は別にアピールしても構わないだろ?シンジ君は今まで通り、僕を何とも思わない風に振る舞っててくれればいいし』
シンジ『ダメだよ』

渚『何でさ』
シンジ『とにかく、そんな事したってロクな事ないからだよ。いいじゃないか、僕とは今まで通り、渚の部屋でだけ恋人同士って事で…』

ドッターン☆(派手な足ゴケ)

冬月「碇!」
リツコ「碇指令、しっかりして下さい!」
ミサト「あちゃあ…。ついにシンジ君の口からハッキリと恋人同士って言葉が出ちゃったわね」

ゲンドウ「…フ…まったく、シンジの冗談は面白くない」
冬月「碇…」
ミサト「なかった事にしたよあの親父…」
リツコ「脳内処理…」
マヤ「不潔…」
青葉「現実が受け入れられなかったんだな」
日向「哀れな…」
ネルフスタッフ一部「ww」
ネルフスタッフ一部「wktk」
ネルフスタッフ一部「ktkr」

渚『でもやっぱりそんなのおかしいよ。不自然だよ。』
シンジ『不自然でも何でも、渚が辛い目に遭うのを黙って見てられないよ』

ドッターン☆(派手な足ゴケ)

リツコ「ミサト!」
マヤ「葛城三佐、しっかりして下さい!」
ミサト「く…っ。シンジ君…いつもは渚君に冷たいくせにあんなデレた一面もあったとは…!恐れ入ったわね」

渚『僕なら心配いらないよ』
シンジ『でも…!』

渚『シンジ君への気持ちを隠して生きる方がよっぽど辛いよ』
シンジ『渚…』

ドッターン☆(派手な足ゴケ)

ミサト「リツコ!」
マヤ「先輩、しっかりして下さい!」

リツコ「畜生、胸に染み入るぜ…」
ゲンドウ「………こっち見んな」

渚『僕は例え、世界中のリリンたちから非難される事になっても、いつだってどこでだって堂々と言える。僕はシンジ君が好きだって。男同士だとか関係なく、僕はシンジ君が好きなんだって』

ドッターン☆(派手な足ゴケ)

リツコ「マヤ!」
ミサト「しっかりして!」

マヤ「清潔…!彼のハートは清潔です…!…うう…っ」
リツコ「な、何泣いてるの?」

シンジ『なぎ、さ…』
渚『シンジ君…』

マヤ「フィ、フィフスチルドレン、サードチルドレンのATフィールドを突破しました…」

シンジ『ごめん、渚』
渚『シンジ君?』

ゲンドウ「シ、シンジ!何をしている!」
マヤ「サードチルドレン、フィフスチルドレンに接近、接触!」

渚『シンジ君…っ?こんなとこで抱きついちゃっていいの?ここ人通るよ?』
シンジ『もう、いい、もう、わかった』

渚『何がわかったの?』
シンジ『渚がそこまで言うなら…。僕も覚悟する』

渚『え…?』
シンジ『ズルいよ渚…。僕だって渚が好きだよ…一人でカッコつけようとするなよ』

ドッターン☆(派手な足ゴケ)

冬月「碇…。こういう事は本人たちの問題だろう」
ゲンドウ「シンジノ冗談ツマラナイ」
ミサト「そろそろ諦めろよ」
リツコ「完敗ね」
マヤ「清潔…」
青葉「俺も彼女ほしくなってきた…」
日向「両思いは良いよな…」
ネルフスタッフ一部「wwwwwwwwwwww」
ネルフスタッフ一部「今後に期待」
ネルフスタッフ一部「アッ―!!」

シンジ『みんなに言おう…僕たちの事』
渚『い、良いの?シンジ君…』

シンジ『まぁ、どうせいつかはバレるだろうし…』

マヤ「もうバレてます!」

渚『シンジ君ありがとう…。大好き、大好き!』
シンジ『渚…僕も…』

ミサト「渚君の部屋にいる時はこんな感じなんだ、シンジ君…」
リツコ「誰かさんにソックリね」
日向「…」
青葉「…日向、お前涙が…」

マヤ「渚君がシンジ君の華奢な身体を優しく包み込むように抱き返しました。二人は切なげに見つめ合います…」
ミサト「ちょっとオペレーション!何かおかしいわよ!?」

マヤ「そしてゆっくりと、触れるようなベーゼが交わされ」
ミサト「そのオペレーションやめれ!鳥肌立つっつーの!」

渚『シンジ君の唇…オレンジジュースの味がする…』
シンジ『馬鹿…』

渚『…ねぇ、みんなに僕たちの関係を話すのはまた後にして…今から僕の部屋に来ない…?』
シンジ『え…だって昨日だって…』

渚『でも、今、凄くしたい…。シンジ君を感じたい…。ね、シンジ君…』
シンジ『………』

第一発令所一同「「「ごく…っ。」」」

シンジ『…さ…、3回までだからな…。今日はちゃんと守れよ…』
渚『努力します』

ドッターン☆(派手な足ゴケ)
ドッターン☆(派手な足ゴケ)
ドッターン☆(派手な足ゴケ)
ドッターン☆(派手な足ゴケ)
ドッターン☆(派手な足ゴケ)
ドッターン☆(派手な足ゴケ)
ドッターン☆(派手な足ゴケ)
ドッターン☆(派手な足ゴケ)
ドッターン☆(派手な足ゴケ)
ドッターン☆(派手な足ゴケ)
ドッターン☆(派手な足ゴケ)

リツコ「いつも3回以上…!」
ミサト「若さね」

ゲンドウ「レイ、ドグマに降りて槍を使え」
レイ「はい」

第一発令所にいるゲンドウ以外「「「いたの!?」」」

渚『ちぇ、やっかいなのが来る前に逃げるか…』
シンジ『やっかいなの?』

渚『シンジ君、やっぱり今日はこれからデートしようか。手を繋いでさ!』




終わらせて…

+++

シンジ君と渚君のイチャイチャをマヤたんにオペレーションしてほしいが為に書いてみた。

…また微妙なお話になってしまった…

orz

ちなみに渚君は第一発令所の人たちが自分たちを見ている事に気付いてたりする、確信犯です。

09.10.16
 

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