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□超高性能ロボ●●えもん* 
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※ドラえもんパロ。下品。


とある休日、カヲルがいつものように自室の机の引き出しを開けると、いつもとはまるで違う事が起きました。

カヲルとしてはただ、学校から出された宿題と、その後に授業の予習・復習をしようと思っただけでしたがそんな事はお構いなしに非日常はやってきたのです。

「………」

普段、引き出しの中にはノートやプリントなどが入っているのですが、今日は見知らぬ黒髪短髪の少年がそこにいて、その少年はカヲルを見るなり少し驚いて、その後は気まずそうにこちらを見返してきたのでした。

「………」
「………」

まず君は誰?そこで何をしているの?などと声をかける事もせず、少年を長い間ただ無言で見下ろすカヲルは、常に冷静沈着な彼にしては珍しく鈍い反応なのでした。

まぁ、高さにして10数センチしかないはずの引き出しの中が、今では明らかに無限の空間が広がり、さらに少年のドアップが突然現れたのですから、そんな突然のファンタジー、未知との遭遇的状況で少しも取り乱さなかった事はカヲルらしいといえばカヲルらしいのかもしれませんが。

しかし一体これはどういう事だ、とか、この少年は何なんだ、という疑問よりも今カヲルの頭の中を大きくしめていたのはカヲルにとってこの少年がとてつもなく愛らしく思え、胸が高鳴るという初めての感覚に対する戸惑いでした。

これは所謂恋というものだろうかとカヲルが思い始めた時には、無言で見つめ合い始めてから10分が経過していました。

「あ…あのぅ…。君は渚カヲル、君…?」

いいかげん無言で見つめ合う事に疲れたのか、先に机の中の少年が声をかけてきました。

「………あ、うん」

声も何て可愛らしいんだ、とまた胸が高鳴り、その甘美な感覚に酔いそうになったカヲルでしたが、何とか少年の声に応えます。

少年はちょっとどいてくれるかな、と申し訳なさそうに言って、半歩下がったカヲルの前で机の中からヨイショヨイショと出てきたのでした。カヲルはその姿をウットリと見つめていました。それと可憐だ、と呟きました。




***




カヲルと少年は正座で向かい合って座りました。

「あの…突然でびっくりしたよね…。あ、僕、未来から君の為にやってきた超高性能ロボットのシンえもんって言います。」

君の為に、と言った少年に胸の高鳴りはさらに激しくなり、カヲルの脳内で突然ハレルヤが流れ出しました。ロボット、という部分は初恋が始まったばかりのカヲルの中でさして問題にはならなかったらしくあっさりスルーされました。

「僕の為に…?」

優しく笑いかけるカヲルにシンえもんは落ち着かない様子で続けました。

「えっと、渚カヲル君。僕はね、君が成績不良で運動神経も鈍くて、おまけに性格は暗くておっちょこちょい、学校では友だちの一人もいない。お先真っ暗人生を送ってる…って…聞いてきたん、だ…」

ずっとシンえもんに見とれていたカヲルでしたが、シンえもんの言葉はカヲルに思わず首を傾げさせました。カヲルにとって全く身に覚えのない事ばかりだったからです。

シンえもんもシンえもんで、外見が見目麗しくいかにも賢そうな、自分の中のイメージと違う目の前のカヲルに、口調は自信なさ気でした。

「…うーん…。学校での成績は体育も含めて常に学年トップをキープしているし、友人も多い方だと思うのだけれど…」

暗くておっちょこちょいなのは自覚がないだけかもしれないけれどね、と言うカヲルにシンえもんはきっとそんな事ないよ!と慌てた様子で手を振りました。

「完全に書類不備だと思う。」

ムゥ、とシンえもんは顔をしかめて立ち上がりました。

「お騒がせしてごめん、何か手違いで派遣されちゃったみたいだ。本当は君の友だちになって、勉強をみたり身の回りのお世話をしていくはずだったんだけど必要なさそうだから未来に帰るね」

そのシンえもんの手首を光の速さで掴んだのはカヲルでした。

「その必要はないと思うな僕としては友人が増えるのはとてもとても喜ばしい事であるし勉強だって一人でするより君のような超高性能ロボットが着いていてくれた方がきっとはかどるし更なる成績向上にも繋がる事だろうそれにこう見えて僕は極度の寂しがりなんだだから君がいつも側にいてくれるというならそれに越した事はないんじゃないかな」

熟練のアナウンサーもビックリする程カヲルは早口で一気にまくしたてました。常人ならば聞き取れなかったであろう早口も、幸い超高性能ロボットであった為シンえもんは一言一句漏らさず聞き取る事ができました。

「そ、そう…?じゃあ僕、ここにいてもいいのかな…?」
「勿論さ」

それから僕の事はカヲルでいいよ、そう言ってカヲルはシンえもんを再び座らせます。

「えと…、じゃあ、よろしくねカヲル君」
「よろしく、シンえもん君」

お互い軽く自己紹介を終えると、シンえもんはまずカヲルの成績表を見せて欲しいと言ってきました。

お望み通り、カヲルはすぐに今までの成績表、満点しかないテストなどをシンえもんに渡します。

「これは?」
「僕の取り扱い説明書。故障した時の対処法とか連絡先が書いてあるんだ。何かあるといけないから一応見ておいてくれるかな」

替わりにシンえもんはカヲルに自分の分厚い取り扱い説明書を渡しました。カヲルは勿論喜んで受け取ります。

この中に初恋の人…もといロボットの全てが書かれているわけですから、見ない理由がありません。

二人はベッドの縁に並んで座って、それぞれ手元の紙に集中します。

シンえもんは時々関心したように声を漏らしたり「本当に成績優秀なんだ」などと呟いたりしていました。

カヲルはシンえもんの声が耳に入らない程集中していて、シンえもんの全てを把握しようとしていました。




時は過ぎて、カヲルが次のページをめくるとシンえもんの取り扱い説明書も最終章に突入しました。『裏コード』と書かれています。

何の事だろうと更に次のページをめくると、『ビーストモード』と書かれていました。

「ビーストモード?」

呟いてから横を振り返ると、シンえもんは上体をベッドに倒し、寝ていました。…というのはそう見えるだけで、この状態は所謂省エネモードである事を今し方一通り説明書を読んだカヲルは知っていました。

省エネモードとは、特に活動の必要がない時などに、消費エネルギーを最低限まで抑えるモードの事です。

カヲルの成績表を見終えたシンえもんは特にする事がなかった為に省エネモードに切り替えたようです。…省エネモードのシンえもんは天使のような愛らしさでした。

イタズラをしたい衝動を抑え、カヲルは再び説明書の続きを読み始めました。

そしてその30秒後には神妙な面持ちでシンえもんの服を全て脱がせていました。それから何をするのかと思いきや突然シンえもんのお尻の穴に人差し指を、何の躊躇いもなく差し入れました。中を探るように動かします。

しばらくしてシンえもんのお尻の中でカチリと音がしました。

それと同時にシンえもんの目がカッと見開かれ赤く光りました。

「シンえもんビーストモード!」

シンえもんは突然そう叫んでカヲルに飛びかかり、熱烈な口付けをお見舞いしたのでした。




***




「ぅ…っ、ぅ…っ、酷い、酷いよカヲル君…っ、いきなりビーストモードを発動させるなんて…!」

2時間後、カヲルが自分の中で達したのを確認してからシンえもんは突然通常モードに戻りました。

端から見ると正気に戻った、という感じでしょうか。つまりシンえもんはカヲルのモノをくわえ込んだままはたと正気に戻ったのでした。

シンえもんは現在ベッドの上で素っ裸のまま膝を抱えています。

「ごめんよシンえもん君。まさか本当にあんな事になるなんて思わなかったんだ。ね、泣かないで…」
「オイル漏れ、です」

どこかのバギーちゃんのように涙を誤魔化しながらシンえもんはそれでもポロポロとオイルを漏らし続けました。

「ビーストモードは別名アダルトモードって言われてるんだ、18歳未満は使っちゃダメって説明書にも書いてあったでしょ!」
「本当にごめんね、そこまでちゃんと見ずに半信半疑でとりあえず試してしまったんだ。ヘブンズドアをノックする、なんて面白い言い回しで書いてあったし」

カヲルは平気な顔で真っ赤な嘘を吐きました。アダルトモードの事も勿論知っていましたから。

「まさか本当に君のような清純そのものといった子が、何も知らなそうな顔で淫語を連発しながらあんな淫らな事をするなんてね…。ビーストモードというより淫獣モードといった感じだったよ」
「うわあああっ!!やめてよやめてよ!あんなの僕じゃない!!」

耳を押さえて頭を振るシンえもんを、実に満足そうな顔でカヲルが後ろから抱きしめます。

「何もそんなに恥ずかしがる事はないだろう?素晴らしい機能だよ」
「素晴らしくなんかないよっ!僕の体は少年型だし、派遣先も男の子の家だって言うから一生使われない機能だって思っていたのに!…なのにいきなり…」

「少年型でも僕はとても気持ち良かったよ。童貞を捧げるに値するよ」
「いやだぁあ!友だちになりたかった子と出会っていきなり肉体関係を持ってしまったなんてぇっ!僕は、僕は、そんなロボットじゃないよお!」

カヲルは泣きじゃく…オイルを漏らしまくるシンえもんの頭を優しく撫でてやりました。

「肉体関係を持った友人というのもいいじゃないか」
「よ、良くない!こんなの良くないよっ!爛れてるよ!友だちとなんて…っ。え、えっちは好きな人とするべきだよ!」

さっきまで淫語を連発しながら淫らに体をくねらせていたとは思えないとても初なシンえもんの意見に、カヲルはクスリと笑みをこぼしました。

「なら恋人になろうシンえもん君。それなら問題ないだろう?」
「え?」

「僕は出会ったその瞬間から君の事を好きになってしまったんだ。シンえもん君は僕が嫌いかな」
「え…ちょ、ちょっと待ってカヲル君、急に何言って…」

あまりの急展開にシンえもんがわたわたしていると、カヲルは急に物悲しそうな声を出しました。

「嫌い…なのかい?」

シンえもんはその声にまた慌てました。

「き…っ、嫌いじゃないけど…っ」

でも、と続けようとしたシンえもんにカヲルは無理矢理

「じゃあ好きなんだね!良かった、僕らは両思いだったんだね。つまり僕たちは今、晴れて恋人同士になれたわけだ!」

被せて強引に結論付けました。シンえもんはあーとかうーとか小さく唸りがら困った様子です。

「これからもよろしくね、シンえもん君!」
「な…何でこんな事に…っ!?」

カヲルはシンえもんの顔を自分の方に振り向かせると、至極嬉しそうな顔でキスをしました。




【おまけ】

かくかくしかじかで未来からカヲえもんがシンジの為にやってきました。

「友だちがほしいのかい」

優雅に微笑んだカヲえもんは、うん、と頷くシンジの手を両手で握りしめました。

「なら僕がなろう。君の絶対唯一の存在に」
「え」

「心の穴は体の穴で埋めるのが一番さ。さぁ、僕の与える悦楽に身を任せて。寂しさを忘れさせてあげるよ。大丈夫、その為の道具をたくさん持っているからね。勿論、僕自身に付いている機能が一番優秀だけど」

カヲえもんの意味不明な発言にシンジが戸惑っていると、ふいにカヲえもんからカチリと音がしました。

「カヲえもん?何か今変な音が…」
「カヲえもん、ビーストモード!」

「カヲえも…っ?アッ―――!!」




***




シンジはその日、よくわからない内に数分前出会ったばかりの高性能ロボットに体の穴を埋められていたのでした。…しかし失った処女の代わりにかけがえのない存在を手に入れたのです。




カヲえもんという、一生涯連れ添うパートナーを…。




おわり。

+++




(´∀`)はいはいはい綺麗にまとめようとしてもバッカス文はバッカス文。

改めて言おう、バッカスww

ちなみにカヲえもんのビーストモードのスイッチは不定期にランダムで入るので毎日がとってもスリリング!(爆弾)

10.05.24
 

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