投稿小説掲示板
01/04(Fri) 00:59
投稿小説2
聖魔
ども、聖魔です。
今回からは、ところどころに挿絵を挿む予定ですがそんなには描かないと思います。
挿絵がある場合、私の文章を読んだ後に絵を開いてくれると幸いです。
注意事項
1. 主人公は自分の夢主です
2. 混沌としたカオス小説になるかもです
3. 超中二病小説です
4. 誤字脱字が稀に出てきてしまう仕様です
5. 御堂様の小説後の話です
6. グロ表現が時々でる予定です、このレスで、でるかどうかは未定です
7. 多分更新は御堂様の小説が終ったら更新する予定でしたが、矛盾が発生しないように気をつけながら更新します
8. 加筆修正をしたり、いろいろしたりします
9. もしかしたら、皆様の夢主が違う者になってしまう可能性があったりなかったり
10. 基本1『弾幕ごっこ』なんて生温い事はしません弾幕は戦争だぜ、幻想郷の人達も本気出せばこれくらいできるんじゃないという妄想を基に書きます。
11. 基本2前提として御堂様と魔隷奴様の小説を読んであると楽できる、多分
はい、では始めようかと思います。
PC
01/04(Fri) 01:00
聖魔
「・・・ここから先へは行かせない」
背後から響く声。
世界に重くのしかかる重圧は今まで体感したどれよりも重く、それが脅威と知れる程だった。
幻想郷に見合わない質量を持つもの。
下手をしたら幻想郷の結界をまとめて吹き飛ばすことが可能なのではと思わせる力。
「どうやら、聖魔のやつを探す前にやんなきゃ駄目な事が増えたみたいだな」
「は、ははっはははっ、あはっ、あはっははっあはっはっはっははは・・・」
その狂気に反応してなのかフランの口元が歪み狂喜する。
ただでは壊れないと確信できる。かつてない程の遊び相手がここにいる。
霊夢たちは思う。相手がフランの能力に蹂躙される。
どんな脅威だろうと、あのように狂喜したフランを相手取りかなう者などほとんどいないだろうと思っていた。
「フランの笑い声とか聞くとマジで死を意識せざるおえないよな」
「まったく、フラン!遊びもほどほどにし、っ・・・」
ほんの一瞬目を離しただけだった。
大量の血しぶきとともに振り返ろうとしたレミリアの頬に血がへばりついた。
次いで見慣れた腕に足、それにレーヴァテインが足元に転がってきた。
「・・がっ、けはッッ、はは、くすくす、くすくすくす、強いねお姉ちゃん」
フランは倒れ血に塗れた体で自らを破壊した者を見上げる。
どいうわけか破壊の目は見えない。
それも必定――。根本的な能力の世界が、位階が違う。
破壊の能力など、この者の能力の一片でしかない。
倒れたフランを無視し次にレミリアに向けて腕が伸ばされる。
身体を包む絶対的な恐怖をレミリアは直感する。
だが吸血鬼としてのプライドとして、そのようなもの許されない。
ここで引くわけにはいかない。
「名乗りなさい。そしたらその不遜な態度許してあげなくもないわ」
「なっ、ちょっと・・・レミリア!?」
正気の沙汰とは思えないレミリアの挑発。
顔を上げる。その恐怖の発信源を視界に捕らえる。
パチェのような淡い紫色の少女だった。
視線をあわせる。どこまでも深い霧のような薄紫に一線の魔眼の目。
目を合わせるだけで自己が掻き消えそうな不鮮明なものに感じてしまう。
静かで厳かな声がまた響く。
「・・・蝙蝠ごときが調子にのるな」
「・・・・・ッ!」
その瞬間、伸ばされた腕から何かが発せられたのかレミリアの右半身が抉られるように消えた。
「・・・ッ、つ、あああああッ――」
「・・・X(イクス)物質『改竄表裏の記号』」
異常だった。暴走してるわけでもない、能力としての完成度が桁外れなだけだ。
倒れながら後ろを見ると館の壁が丸ごと消し飛ばされている。
抉ったその先、ただの腕の一振りで後ろから先が一直線に森と共に消し飛んでいた。
ああ、なるほど。なにか分からないモノに貫かれたのか。
「・・・お嬢様ッ!」
倒れるレミリアの影で咲夜は静かに激高し、奴を百を超えるナイフで包囲した。
もちろんこの隙に動いたのは咲夜だけではない。
霊夢と魔理沙――。
この二人が目の前で起きている異変を前に動かないはずがない。
それに習うように紫、パチュリー、アリスがサポートとなるように。
この形こそが万全な陣となる。
霊夢には紫が、魔理沙にはパチュリーとアリスが。
これぞ幻想郷が誇る楽園の守護なのだ。
周囲を包囲していたナイフはことごとく全て霧の如く消え去った。
「なによそれ。ボムの類かしら」
油断などない。
既に霊夢は数え切れないほどの呪符を展開している−霊符「夢想封印」−。
魔理沙もしかり。八卦炉に十分に魔力を溜めている−恋符「マスタースパーク」−。
「弾幕はパワーだぜ!」
「そう、そのとおりね。でもその程度で虚勢を張るのあなた達」
そんな中、涼しげな凛とした声が響いた。目の前に視界を覆うほどの花吹雪が舞う。
新たにもう一人。
黒いコートに映える紅の長い髪。それにサイドテールの髪が揺れている。
片方だけの赤い魔眼。揺らめく影のような茨と花びら。
「彩輪『砕華の花弁』」
揺ら揺らと揺れる花びらは全ての魔法から呪術にいたるまで、ことごとく消失させた。
霊夢が展開した呪符は全て紙切れとなり。魔理沙が八卦炉に溜めた魔力は全て霧散した。
「・・・っ」
「な、なんで、こんなはず・・・」
動揺している霊夢たちに言葉静かにパチュリーが告げる。
「・・・これは詰んだわね」
文字通り。今まで為してきたルールや常識が一切合切総じて通じない。
詰み。他の手が見当たらない。
能力はもちろん身体能力の強化も例外なくこの花びらの結界が能力を消し去っていく。
どうしようもない程の力量差と常軌を逸脱した何某かの能力。
「厄介な能力・・・」
地に伏した人形達を拾いながらアリスは愚痴をこぼす。
圧倒的な力と能力殺しの花の組み合わせ。
物理的な力で応戦しても一瞬のうちに掻き消され。更なる力で潰される。
能力をもってしても同じように根本から掻き消されてしまう。
「・・・魔法無効化能力」
「そして、物理無効か」
緋凪達が呟いた言葉が皆の意識の中心となった。
魔法及び物理無効化能力・・・幻想郷の者は初体験となるだろう。
人間界にいた者だからこそ知っている。
この能力こそ知らないはずがなかったのだ。人の創作でこそ創られた能力なのだから。
陣を張ってる前に、もしくは途中で消される。
そんなこと幻想郷では今までなかったのだ。
発動中ならボムで相殺。それこそが弾幕の真髄だった。
つまりこれから始まるのは弾幕ごっこなどではなく。
生存を、命を賭けた戦いの幕開けだということだった。
PC
01/04(Fri) 20:35
聖魔
異常事態。幻想郷を賭ける戦い、異変だ。
七大罪の異変を経験しても、そんな空気に長く浸り続けることに嫌悪感がある。
――異変の連続。
朧異変の時は自然災害としての側面があったからまだマシだったのか。
「それだけならまだいいんだけど・・・」
「退きなさい霊夢!幻巣『飛光虫ネスト』!」
「紫!」
無力となった霊夢たちに変わり紫が攻め手に回る。
無数のスキマが紫の背後に展開され大量の弾幕が放たれる。
紅魔館の廊下を丸ごと浄滅せんとするほどのに。
「隙間を通したら茨も花びらも関係ないでしょう!」
いつもの紫とは違うような気がした。
いつもはこう、過程や行動をすっ飛ばして結果を手に入れるような。
異変の度に適当に手伝っているから分かる。
なにか焦っているかのような。気遅れている自分を叱咤するかのように。
正直言って、こんな紫を見た事なんてなかったのだ。
「紫・・・」
「・・・ッ!」
スキマ前方には編めないか。
飲み込むようにスキマを編んだつもりが背後にしか編めなかった。
スキマと同時に多重に結界を編んで、それから・・・
ゴリ押しにしか思えない。
作戦なんてない。力押しでスペルを叩き込む。
感を取り戻していく感覚がある。
はるか昔、幻想の月への侵略。
急がなければならない。
つい最近にイタズラ心での月訪問とは訳が違う。
この能力者たちの能力自体不明な点が多くて、分からない点も多いけど・・・
こんな能力があっていいはずがないという確信がある。
茨と花びら間を縫うように大量の弾幕が相手を襲う。
逃げ道を塞ぐように。隙間を埋めるように追い詰める。
「・・・これで詰みッ!」
「残念、まだ足りない」
追い詰めていたはずの弾幕全てが消失する。
多重に張った結界もスキマも意味を成さない。
つまりは異能を殺す毒。
――黒い宙に浮く影が舞っていた。
「・・・っ!これは、・・・花粉!!」
「宿主病『不能染華の壊粉』」
紅の彼女のスペルと同時に薄紫の少女の追撃。
動揺が隙を生み、その腕が目の前に迫る。
「・・・そして、さよなら」
腕が振り下ろされる。
紫がいた場ごと地面に大穴が空く。
どこまでも続く穴。
地獄の蓋、地獄の底にまで続いているとさえ思わせる深い穴。
またも円柱形にきれいに削ぎ落としていた。
「紫様っ!」
「大丈夫よ。真耶」
真耶の背後にできたスキマへ転移していた。
更なる追撃はなかった。
立ちふさがっている。
ここから先へは行かせない。
という、ただそれだけの意思。
でも、なにかそれだけではないような。
「・・・は、ハはは、ハっッッ、こんなんで、この程度で私を見下してんじゃないわよッ!」
身体を再生させたレミリアの腕には巨大な魔力の波が焼くグングニルが握られていた。
憤怒とともに紅と血の魔力がグングニルに集中する。
更にグングニルが発する魔力が廊下を丸ごと焼き尽くす。
そして、なによりレミリアも自身の魔力の灼熱で蒸発していた。
自身の身すらも省みない最凶の一撃。
「神槍『スピア・ザ・グングニル』」
「へぇ。でも、もう一度、あえて言わせてもらうわ。その程度で虚勢を張るのあなた」
「ふん、それであの程度で虚勢を張るのか貴様等」
言い返す、挑発の応酬。
同時に放たれるグングニル。
衝撃で紅魔館の四分の一が消し飛び、魔力の波が森が振動し余波が妖怪の山にまで届くほどだった。
だが、それがどんな威力、能力、概念が込められていようと関係ない。
黒い影の茨がグングニルに巻きつき止め、そのままレミリアの腕も何かが切り落とした。
それは振動する影の茨。
「・・・っ、このッ」
斬れた腕の再生が遅れている。
あれに斬られると魔の要素の細胞も一つ残さず消えるのか。
瞬間、地面に影がひびが亀裂が走った。
影は能力に牙を剥く破魔の刃となり、茨はわたし達を切り裂く刃であった。
「お姉さま。じゃま禁忌『レーヴァテイン』」
フランの声とともにレミリアは即座に跳び回避する。
再生したばかりの身体に鞭を打ち、ふらつきながらもレーヴァテインを振り下ろす。
破壊の能力に猛る燃え盛る枝。目前の敵を殲滅せんとする破壊の能力。
魔力を消さんとする花びらと茨、そして花粉を対象に立つ地面丸ごと全てまとめて破壊する。
破壊の対象が定まってさえ、集中さえしていればどんなものであろうと破壊する。
否、その破壊の剣は途中で動きを止めていた。
対象となった花びらに茨、花粉は確かに破壊していた。
粉塵の中から2人の影が現れる。
掌から生える影の花がレーヴァテインを止めていた。
破壊など認めない。
破魔の花――。
能力の概念を消失させる根源。
「ふう、危ない危ないってね」
「嘘、・・・なんで、なんで壊れない。いくら魔法無効化能力だと言っても能力までなんて」
「・・・なんだそりゃ、ありえないだろっ」
フランの能力を持ってしても突破できない花。
魔法能力無効化を狙ったとしてもこの花だけは破壊できない。
つまりコイツは破魔だけではなく・・・
能力までもを消去する者。
能力の概念を否定する能力。
PC
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