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03/19(Fri) 20:36
無意味無価値な徒然その弐
御堂

どうも、御堂です。


本スレは私、御堂が息抜き感覚で執筆する閑話の第二段です。

支離滅裂、かつ地獄絵図な会話のみの小説ですが、私の駄目具合を嘲り笑い方はどうぞ、お読みください。


それでは、どうぞ……。
PC

03/19(Fri) 21:50
捧げ小説
御堂

登場人物:七大罪・サボ太郎様


〜〜祝! [空想科学少年『A』]三十万打突破!!〜〜


場所は、紅魔館の厨房。
透夜が来てから設備が桁違いになったそこは、珍しく慌しい雰囲気に包まれていた。
「料理はできたか!?」
「もう少しで終わる! だから、ちょっと待ってろ!!」
「まだ終わっていないのか! 貴様、不器用にも程があるぞ!!」
「黙ってろ! 手元が狂ったらどうすんだ!!」
そんな騒動の中、エプロンと料理帽を身に着けたプライドとラースが、激しい会話の応酬をしていた。
どちらも、相手を見て会話をしているにも関わらず、動きに無駄はなく完璧そのもの。
しかし、それでも予定通りに進んではいない。
その事実が、プライドを苛立たせた。
「何故グリードがいない! 奴ほど適任なモノはいないだろうに!!」
「しょーがないじゃん。グリードが唯一、サボ太郎を迎えに行けるんだから」
怒鳴り声をまるで意に介さず、無数の紫電の獣たちと共にカートに乗せた料理を運びつつそう告げるのは、エンヴィー。
それと、と続けて補足を行う。
「スロウスは念のためにグリードに同行したから、スロウスもいないよ」
「そんな事はどうでもよい! 何故、グリードは身体の一部を置いて行かずに、全体で行ったのだ!!」
プライドの怒声は収まる事を知らず、より一層激しさを増して響く。
それに返すのは、同じく厨房で目が眩むほど見栄えのよい料理を作り並べているラストだった。
「空間操作は相当な負担がかかるわ。もし力を分散させたせいで操作が失敗したら、本末転倒でしょう?」
「ムゥ〜〜……!」
正論を唱えるラストに、プライドは顔を歪めながら唸る。
そんなプライドを見つつ、エンヴィーは密かにラストに近づき耳打ちした。
「相当キテるね……」
「なんだかんだで、プライドって真面目だから仕方ないわよ」
ラストは苦笑してプライドを見つめる。
その視線の先では、プライドは未だ唸りながらも、作業を続行し始めた。
そして、そこに現れたのはグラトニー。
「テーブルメイキングが終了したんデスけど……私も、調理に参加していいデスか?」
「自分の仕事が終わったのなら引っ込んでいろ!」
「グラトニーは料理をつまみ食いする可能性があるから駄目!」
「おまえらうるせえぞ!!」
「あらあら♪」

そんな遣り取りが幻想郷の一角で行われている一方、サボ太郎の家には人ならざるモノが二人訪れていた。
「――というわけで、これから貴方を紅魔館にお連れしたいのですけど、宜しいですか?」
来訪者の一人、グリードの説明に、
「あの、すいません。いきなり過ぎて意味が分かりません」
サボ太郎の頭は情報処理が追いつかず、訊き返す。
ある意味、当然だった。
何故なら、その内容が、
「す、すいません。では、もう一度……貴方のサイトが三十万打を突破した記念に、貴方を紅魔館に招待してお祝いしたいんです。宜しいですか?」
こんなブッ飛んだ内容なのだから。
「え? あ、いや、話は分かりましたけど……いきなりすぎて――」
「……面倒」
「「へ?」」
グリードとサボ太郎の会話の中に、ポツリと言葉が入り込む。
その声の主は、先程までサボ太郎のベッドに寝転んでいたスロウスだった。
スロウスはゆるりと起き上がると、サボ太郎の前に立つ。
「? ど、どうかし、た……?」
「待つのが、面倒……グリード、開いて……」
スロウスはサボ太郎の言葉を無視して、グリードに指示を出す。
「え? はい。いや、でも……」
突然の行いにグリードはあたふたしつつも、
「開いて……」
「は、はい」
スロウスの無感情な、それでいて少しばかり威圧のなる指示に慌てて“それ”を操作する。
「! うわっ!!」
驚くサボ太郎の目の前に現れたのは、漆黒の靄が形成する、大の大人が二・三人同時に入っても大丈夫なほどの大きさをした輪だった。
その中は、何も映さぬ暗闇そのもの。
「こ、これはなに?」
腰を抜かすサボ太郎にスロウスは近づく。
そして、
「説明するのが、面倒……入れば分かる……」
「へ? う、うわわっ!!」
驚くべき怪力でサボ太郎を持ち上げ、漆黒の輪の中に放り込んだ。
「うわあぁぁ〜〜……!」
暗闇の中に、サボ太郎の悲鳴が響いていた。


どうも、御堂です。

少し長くなりそうなので、二つに分ける事にしました。
続きはできるだけ早めに揚げられるように頑張ります。

それでは、失礼します。
PC

03/30(Tue) 17:11
続き
御堂

テーブルクロスには一つの皺(シワ)もなく、並ぶ料理はまさに豪華絢爛。
そんな芸術作品とも呼べそうな料理たちを物欲しげな目で見つめる女性が一人いた。
(エンヴィーは先ほど料理を取りに行ったばかり……プライドたちは厨房から出られない……今がチャンス、というわけデスね)
[七大罪]の一人、“暴食”のグラトニーである。
その二つ名から察することができるとおり、彼女は食事が大好きなのだ。
そんな彼女が、目の前に美味そうな料理が存在する状態で我慢することができるだろうか。
(大丈夫。バレないように、見えない箇所を少し食べるだけ……)
答えは当然、『NO』だった。
「それでは、いただきまー……」
まるで子供のように目を輝かせて料理に手を伸ばすグラトニー。
そんな彼女の頭上に突然、漆黒の輪が現れた。
そして、
「……ぁぁぁあああああっ!! っ、痛あっ!!」
「むぎゅっ!!」
その輪の中から現れた青年が、料理に手を伸ばそうとしていたグラトニーを押し潰した。
「いてて……ここは?」
周りを見渡す青年・サボ太郎に、下から声がかけられる。
「とりあえず、まずは退いて頂いても……?」
「うわっ! ご、ごめん!!」
普通なら自分の下に人がいるのならすぐに気付きそうなものであるが、今は状況の把握に手間取っていたサボ太郎はそれに気付かず、突然の声に驚きそしてその正体に頭を下げる。
しかし、今のグラトニーにとって一番大事なのはそれではない。
「謝罪は後にして、退いてくだサイよ」
そう。彼女にとってサボ太郎に今すぐ取って欲しい行動は謝罪ではなく退いてもらうこと。
グラトニーの言葉を受けて、サボ太郎は離れ、
「あ、そうだな。ごめん、今すぐ退グフォッ!!」
ようとするがその上からグリードが降り、
「す、すいません! 今すぐにあうっ!」
「………………ごめん」
その彼女の上にスロウスが落ちてきた。
兎にも角にも、今皆が最も気にかけるべきことは、
「は、はやっ……退いて、く……イ」
グラトニーの安否である。
しかし、それに皆が気付くのは少し後のことだった。

「さあ、好きなだけ食ってくれ!」
「本当にいいのか?」
サボ太郎は目の前に並ぶ料理の凄さに圧され、ためらい気味に問う。
それに返すのは、サボ太郎の隣に座る真紅の女性。
“憤怒”のラース。彼の恋人であり、妻である。
ラースの言葉を受けて、サボ太郎は躊躇いを払って料理に向かう。
「よし。それじゃ、頂ま――」
「待て、サボ太郎」
「?」
しかし、料理を食べようとした途端、プライドにそれを阻まれる。
サボ太郎だけでなく、他の一同もその行動の真意が分からずに首をひねった。
「まずは乾杯の音頭を取ろうと思ってな」
皆杯を持て、と半ば無理矢理に進めるプライドの言葉に促されて、皆手元にあるコップを手に取る。
全員が手に持ったことを確認すると、プライドはどこか楽しげな笑みを浮かべて口を開く。
「持ったな。それでは……[空想科学少年『A』]来客数三十万突破を祝して、乾杯!!」
「「「「「「「乾杯!!」」」」」」」
その声と共に鳴った硝子同士が奏でる音を皮切りに、祝会が開かれた。

一同祝会中……

嫉妬「ほら、ラース。頑張って!」
憤怒「うぅ……さ、サボ太郎」
サボ「ん?」
憤怒「あ……あーん///」
サボ「!? あ、あーん///」
色欲「あらあら。お熱ねぇ」
強欲「な、なんだか見てるこっちも恥ずかしくなります……///」

暴食「何故おかわりが禁止なのデスか!?」
傲慢「おまえがバカのように食い尽くすからだ。祝会後に料理が残ることを祈るのだな」
暴食「うー……」
怠惰「唸っても、駄目……」
暴食「うー☆」
傲慢「……頭のネジでも飛んだか?」
怠惰「大丈夫。彼女の言葉を分かってくれる人は、いるから……」
傲慢「?」

傲慢「ラスト、飲み比べで勝負だ!! 今度は貴様が恥ずかしい思いをするがいい!!」
色欲「その勝負、受けるわ」
嫉妬「どっちが勝つか賭ける?」
怠惰「……ラストが勝つ方に、フライドチキン一本」
嫉妬「じゃあボクは、プライドが負ける方に同じくフライドチキン一本」
暴食「では、賭けで負けた方のフライドチキンは私が頂くという形で――」
二人「それはない」
暴食「……チッ」
強欲「そもそも、二人とも言い方が違うだけで同じ結果に賭けているのでは?」
PC

03/30(Tue) 17:13
続き
御堂



「ふぅ……」
サボ太郎は祝会を開いていた部屋を抜け出して、テラスで月を眺めていた。
そんな彼の隣に、人影が現れる。
「急にいなくなるなよ。驚くだろうが」
ラースだった。
「あ、そういえばなにも言わずに出てきたな。ごめん」
「ま、別にいいけどよ」
その言葉を最後に、二人は黙って月を見上げた。
そこには、月だけではなく無数の星も輝いている。
「……ありがとな」
「ん?」
不意に呟いたサボ太郎の言葉に、ラースは視線を隣にいる青年へと移す。
「今日はありがとな。凄く楽しかったよ」
今度は笑ってサボ太郎は礼を述べた。
その笑顔に赤面しつつ、それを隠すように顔を背けてラースは返す。
「ぷ、プライドが言い始めたことだし、あいつが殆ど料理作ってたけど、サボ太郎が喜んでくれたならオレも嬉し――」
「嘘だろ」
「っ!?」
まくし立てるように話すラースの言葉を遮るサボ太郎。
その表情は悪戯な笑みを浮かべている。
「エンヴィーから聞いたぞ。『今回の企画の立ち上げも、料理を頑張って作ってたのもラースだ』って」
(あのヤロー……絶対に言うなって言ったのに……!)
ラースは内心頭を抱えたい気持ちで押し黙った。
その顔は、夜の中でハッキリと分かるほど赤い。
そんなラース可愛く思いながら、サボ太郎は彼女の頭を優しく撫でる。
「別に嘘吐く必要なんかないだろ? なんで嘘なんか吐くんだ」
「だって……恥ずかしかったから……」
「……」
ラースの蚊の鳴くような声が零れた後、二人の間に妙な沈黙が下りた。そして、
「……可愛過ぎ!」
サボ太郎はラースに抱きついた。
「うわっ! や、やめろサボ太郎!」
「可愛すぎるラースが悪い!」
「なにわけわかんねえこと言ってんだ! こんなところ、あいつらに見られた、ら…………」
顔を赤くして必死にサボ太郎を引き剥がそうとするラースの動きが、突然止まった。
「? ラース?」
それを不思議に思って、サボ太郎はラースを見上げる。
「なっ、おまっ、いつから……」
そこには、覚束ない言葉を必死に話すラースがいた。
そして、その視線の先には、
「あらあら、顔真っ赤にしちゃって〜♪」
満面の笑みのラスト。
「少し前から見てたよ〜」
こちらも笑顔のエンヴィー。
「……羨ましい」
羨望の視線を送るスロウスがいた。
そんな彼女たちを前に立ち尽くすラースを他所に、サボ太郎はこの場にいない女性たちのことを尋ねた。
「プライドたちは?」
それに答えるのは、エンヴィーである。
「プライドは倒れて、グリードはその看病。グラトニーは……」
そこで、エンヴィーの笑みが焦りのものへと変貌した。
「た、大変だよ! グラトニー、絶対料理食べてるって!!」
「料理の、危機……」
慌てて走り去るエンヴィー、そしてその後を追うスロウス。
「あっ! 待て、エンヴィー! おまえよくも勝手に話しやがったな!!」
それを、意識を取り戻したラースが追った。
これでテラスにいるのはサボ太郎とラストだけである。
「ごめんなさいね、お邪魔しちゃって」
「まあね」
ラストの悪戯な笑みに、サボ太郎は苦笑で返す。
「……そうだ。今回の企画を立ち上げたときに、ラースが言っていた言葉を教えてあげるわ」
「? ああ、教えてくれ」
「それはね――」

「くっそ……エンヴィーの奴、どこ行った!」
誰もいない廊下で、ラースは目を吊り上げてエンヴィーを探していた。
「おーい、ラース!」
そこに現れたのは、サボ太郎。
「ん? どうしたんだ、サボ太ろ、うっ!?」
走ってきたサボ太郎に向き直った途端、ラースはサボ太郎に抱き締められていた。
「な、なにすんだこんな場所で!?」
周りに他者の気配がないのを探りながら、真っ赤になって問いただすラース。
しかし、サボ太郎はそれをあえて無視して、自分の思いを伝えた。
「俺、ラースのこと大好きだから! これからも、ずっと一緒にいような!!」


――「『オレはサボ太郎のこと、大好きだから。だから、あいつとずっと一緒にいて、あいつのためになにかしてやりたい』……これがラースの言葉。貴方、愛されてるわね」――


どうも、御堂です。

ようやく書きあがりました。
しかし、遅くなってしまった上にどこんな駄文ですが……どうぞお納めください。

それでは、失礼します。
PC

04/02(Fri) 03:53
なにこの可愛い生き物
サボ太郎


御堂様。
あなたは本当に残酷なお人だ……

どこまで俺を萌殺す気なんですか(^q^)

もうほんとにありがとうございます!
だいぶニヤケさせていただきました、あざす!!
電車の中で読んでたせいもあって正面に座る人の目が痛かったですがねw
そんな視線もラースへの愛があれば無問題!
ああ照れるラース可愛いよラース!
ああイチャイチャしたい←


最後の言葉がすごく胸にきました…
もうホント抱きしめたい…


ていうか七大罪の皆が可愛すぎです(笑)
うー☆てw
それに対するプライドのツッコミww


御堂さん、あんた天才だよ!!

取り乱しました、失礼^^
とにかく、感謝してもしきれません!
本当にありがとうございました!


そのうち私もラースとかラースとかラースとか七大罪の小説を書いてしまいそうな自分が怖い(笑)

それでは、失礼します!
PC

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