中間テストや模試が続き、先輩とは1週間以上会っていない。
きっとカップラーメンばかり食べているであろう先輩に肉じゃがをおすそ分けしようと先輩の部屋に向かう。
約束はしていないから、いないかもしれないな。
いなかったらどうしよう……と思いつつ、インターホンを鳴らす。
「はいはーい……あれ?」
「…っ」
たくさんの靴が散らかった玄関から出て来たのは見知らぬ男の人。
「あっ、もしかして彼女!?
俺のこと知ってる?森翔吾、よろしくー!」
「わっ!あ、あたし…っ」
あ、この人見たことある!
高校でもいつも先輩と一緒にいた…!
―――なんて思ってる暇はなかった。
「おい彼女ちゃん来たぞ!」
「え、彼女!?俺も見る!」
「どけよ!俺も!」
「見えねぇよ!」
「俺も見たい!」
「あ、彼女ちゃん、ムサくて悪いけど上がってー」
奥から聞こえてくるドタバタに戸惑っていると