Infatuation

□きみの前ではカッコつけ
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春休みに入ってすぐ、もうすぐ2ヶ月記念を迎えるある日のこと。





高校には遠くから電車通学をしていた俺は、大学進学を機に大学の近くで一人暮らしを始める。



幸い、桜ちゃんの家からは近く、遠距離にはならなくて済む。








今日は、朝から桜ちゃんがアパートに片付けの手伝いをしに来る。













―――――ピーンポーン





「いらっしゃい」



「おはようございます!」





ガラにもなく緊張しながら扉を開く。



実は私服の桜ちゃんに会うのは初めてで、ドキドキした。





ストレートのジーンズに、かわいらしい薄い桜色のブラウス。


俺があげた、と言うより押し付けたブレスレットもちゃんと着けてる。


それに見慣れないポニーテール姿。





桜ちゃんらしい可愛さを残しつつ、片付けという目的を忘れていないその動きやすさを重視した格好を見て、

変な気を起こして押し倒したりしてしまわないようにベッドルームは散らかしたままにしている自分をちょっと恥ずかしく思った。














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