運命のいたずら

□幸せの扉、解錠
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『ごめん、明日もクラブの後バイトある…』



「そっか、じゃぁ仕方ないね」





電話越しに申し訳なさそうに謝る臣くんに出来るだけ明るい声で答える。



最近、こんな会話が増えた。





臣くんは大学でもサッカーを続けているし、バイトもしている。



バイトは夏休みだけだから、今たくさん稼いでおきたいと言っていた。





困らせたくないから、臣くんには言わないけど、



ちょっとだけ、いや、結構寂しい。





というか、前のようになるのが、恐い。








臣くんはあたしを好きだと言ってくれる。



でもやっぱりあたしの好きの方が臣くんより大きい。





夏休みが終われば臣くんはバイトをやめるけど、またゼミが始まり、クラブだってあるし、もっと会う時間が減る。





毎日会いたいというわけじゃない。



あたしばかり会いたい、のが嫌なのだ。














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