運命のいたずら

□運命なんて、
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春から一人暮らしを始めた1LDKの部屋、



無事に大学1回生の1学期を終え、掃除をしていた夏休み初日。








―――ピーンポーン





突然の来客を知らせる音に、インターフォンのモニターを覗くと、宅配便の制服の緑の帽子が映っていた。





今出まーす、と言って玄関に走り、カチャッと扉を開いた。





宅配人が、誰なのかも気付かず。











「っ、!」





帽子の下の顔を見て、それが臣くんだと分かった瞬間、

開けたばかりの扉を力の限り閉めた。





それなのに、


その力も虚しく、



あたしが扉を閉めるよりも一瞬早く、彼の左手が扉の隙間に入り、
押さえると言うよりも挟まっているその状況に、思わず扉から手を放した。



その隙をついて、彼は部屋に入り、扉を閉めた。








「由希…」





切ない瞳に見つめられ、懐かしい声で呼ばれたあたしはビクッと震えた。














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