小説
□思い出の感触
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今日は体調が悪かった。
頭痛が酷くて、熱もあるみたい。
でもボクには渡狸のSSって仕事があって、休むわけにはいかない。
それに、体調不良なんかで皆に迷惑はかけられない。
いつも通りにテンション上げて皆に接した。
幸い、まだ誰にも気付かれていないだろう。
「じゃあまた明日だな。」
「そうだね〜。ちゃんと夜更かししないで寝るんだよ、ラスカル☆」
「ラスカルじゃねぇー!!」
渡狸を部屋まで送り届けて今日の仕事は終わり。
怒ってる渡狸にヒラヒラと手を振って自室へと向かった。
仕事が終わったと気が緩んだのか、更に頭痛が酷くなる。
「っ…。」
壁に手を着く。
そのままずるずると床に座り込む。
あともう少し…部屋までもう少しだから動いて…。
そう思ったけど、体は言うことを聞いてくれない。
熱のせいもあってか、意識が朦朧としてきた。
「ちょっと、ムリ…しちゃった…かな…。」
自室の方をぼんやりと見つつ、そのままボクは意識を手放した。
こんなとこであれだけど、少しでも寝れば良くなるかもしれない。
そう思って。
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