小説

□思い出の感触
2ページ/4ページ



今日は体調が悪かった。

頭痛が酷くて、熱もあるみたい。

でもボクには渡狸のSSって仕事があって、休むわけにはいかない。

それに、体調不良なんかで皆に迷惑はかけられない。

いつも通りにテンション上げて皆に接した。

幸い、まだ誰にも気付かれていないだろう。

「じゃあまた明日だな。」

「そうだね〜。ちゃんと夜更かししないで寝るんだよ、ラスカル☆」

「ラスカルじゃねぇー!!」

渡狸を部屋まで送り届けて今日の仕事は終わり。

怒ってる渡狸にヒラヒラと手を振って自室へと向かった。

仕事が終わったと気が緩んだのか、更に頭痛が酷くなる。

「っ…。」

壁に手を着く。

そのままずるずると床に座り込む。

あともう少し…部屋までもう少しだから動いて…。

そう思ったけど、体は言うことを聞いてくれない。

熱のせいもあってか、意識が朦朧としてきた。

「ちょっと、ムリ…しちゃった…かな…。」

自室の方をぼんやりと見つつ、そのままボクは意識を手放した。

こんなとこであれだけど、少しでも寝れば良くなるかもしれない。

そう思って。





.
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ