遥かなる日々

□ゲームしょ!
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■ゲームジャンル■


「わ〜イ! クラヴィス様さまとれたよ! 譲君って! あ〜〜〜! なんでリセットおしちゃったのぉ!」
「ごめんなさい、望美ちゃん」
「ご、ごめんなさいじゃないよぉ! 二人ともみてたでしょう! 一生懸命とってたの!」
「うん、がんばったな、望美。でも今度は俺達の番だよ、無双やろうぜ! 無双! 俺孫策でやるぜぇ!」
「なにいってるんだよ! 兄さん! 今度は僕の番だろう!」
「ばか言え! 三國志なんてやったら何日かかるんだよ!」

 そんなかんじで、私達のゲームの趣味は違ってたわけで……でもみんな誰かがやれば大人しく熱中してみていたんだっけ。

 私はゲームを選びながら苦笑した。

 私は春日望美。

 つい先日まで800年ぐらい前の異世界にいっていたのだけど、もどってきてからは生活に慣れつつある。
 明日はクリスマスパーティをやるのだけど、せっかくだからみんなにテレビゲームを楽しんでもらおうと思ってひさしぶりに中古屋さん(新品はあまり買わないんだ)にきてみた。

 ゲームもひさしぶりだなぁ…。

 ゲームってちょっとした時間で違う世界へいける……って、私生身でそれを体験したんだよね…。

 感慨深いわー。

 とおもいつつ、おもしろそうなゲーム箱をとって裏面のゲーム説明をみてみる。

 へぇ…、無双シリーズの新作ねえ。けっこうはまるんだよね、これにしようかな……?


 ちょっと想像してみる。



「いっくぜぇ! 激無双!」
「な、なぁ、将臣!」
「なんだよ九郎!」
「おれはどこにいるんだ! っていうかやられてるんだけど! たすけてくれ将臣!」
「ち、しょうがねえ……っていうかなんで敵大将のところにいるんだよ!」
「わ。わけがわからんうちに……」
「九郎おかしなさい!」
「わ、弁慶なにをするんだって…っ!」
「見てられません! こうですよ!」
「う…うまい!」
「おおあっという間に体力回復しているなあ!」
「ふふ、回復は得意なんです」
「……そーいう問題?」





 だめだ……。

 無双はかっていけないな…みんな本当の戦国武将だもの。

 苦い笑いが口の端からもれながらゲームをもどした。 

 
 
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