アンジェリークと愉快な恋仲間達
□愛おしいひととき
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■私の女王■
腕の中で眠るアンジェをじっとみつめる。
可愛い…愛おしい…。
眠るアンジェを起こさぬよう注意しながら唇を頬におとしていく。
やっと巡り合えた運命の女性………ほんとうは私だけの女性ではなかったはずだった……けれど……あなたは私を選んでくれた。
それだけでも嬉しくて天にものぼる気持ちなのですが、こうして腕の中で守れる現実が…夢のような気もするのです。
私だけのアンジェ。
すべてを捧げ、愛している。
何度もくちづけをし、肌をあわせ、溶け合う。
夢で、ない……。
永遠は恐ろしいと思っていた…けれどとても愛おしくて、あなたと過ごすこのときこそ永遠になればいいとおもいます。
愛してますよ、アンジェリーク。
蒼天の色の髪に愛おしく口付けをして、彼女を優しく抱き締めながら目を閉じる………。
愛おしさに包まれながら。
★
目覚める前、腕の中にアンジェがいるかどうかたしかめるためぎゅっと抱き締める……けれど…。
腕の中に彼女がいなかった。
一気に眠気がさめて、慌てて状態をおこすと、クスクスと笑うアンジェの笑い声が聞こえた。
「おめざめですか? ニクスさん?」
「あ、アンジェリーク……」
淡い朝日に照らされる彼女は苦笑してそう訪ねた。
いや、とても嬉しそうに。
「人が悪いですね。驚いたではありませんか」
「ごめんなさい。でも…私一度でもいいから早く起きてニクスさんの寝顔見てみたくて…」
「今日は…いつもの逆ということですか?」
「そうですね…ふぁ…」
アンジェリークは大きなあくびを漏らしたのに私はハタ…とおもった。
「もしかして…アンジェリークねむってないのですか?」
「え、……あのその……ニクスさんのキスでちょっと…」
昨夜寝る前……あのときアンジェリークはおきていたのですか…。
「ご、ごめんなさい…!」
「アンジェ」
私は戸惑う彼女の腕を強く引きよせ抱き締める。
「ニクスさん」
「私を不安にさせないで下さい」