アンジェリークと愉快な恋仲間達
□聞いてはいけないこと
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■これこそ永遠?■
「どうしたんだい? アンジェ。ああ勉強しているんだね」
「あ、ジェイドさん。そうなんです。ちょっと難問があって……」
「難問って?」
「これです!」
私は円を手早く書いてジェイドさんにみせた。
「円周率ってわかります? 『約3』なんていわな…」
がしゃん…!
え? なにか音が?!
えええ〜〜! ジェイドさんの目が点滅しはじめた!
「π ≒ 3.14159265358979323846264338327950288 …」
あああ…わたしったらなんてばかなの! ジェイドさんをこわしちゃった!
「おい、アンジェリークなにないているんだ?」
「レイン!」
「おっと!」
私は大泣きしてレインのむねに飛び込んだ。
そして事情をはなすとレインは大きくため息をついて襟首をかく。
「なんちゅうことを…だが。もしかしたら簡単になおるかもしれない。聞こえるか、ジェイド。少数第2位までの円周率のみだしてくれ」
「3.14……あれ、それだけでいいのかい?」
と、取りあえずジェイドさんに難しい問題を出すのを止めようとおもった私でした。