大航海時代4〜ふなのり〜

□「嵐を超えて東アジア!」
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■元の世界へ■

「拙者は、人体だけはなぜか斬れないのでござる」
 さめざめとなく紀貫之(きのつらゆき)あらたユキヒサは白状した。
 どういうこと?
 あ、そういえば、はじめてユキヒサがたすけてくれたときも、一滴も血をながさなかったよね。
「人を斬るのは悪いというのはわかるのでござるが、なんだか武士の名折れと申すか、ただ相手に恥をかかせることしかできないでござる、だから人を斬れるように妖刀・村正を捜していたでござる。
 さすれば、人を斬れるようになるでござるでしょう?」
「いや、それって殺人鬼的考えじゃ……」
 みんなの考えをクラウが代弁するけど、僕はユキヒサの強い思いに感動した!
 ――さがそう、その村正! そして僕を悪い奴から守ってくれる? ユキヒサ!
「もちろんでございますとも、お館さま!」 ひし、と僕の手を熱い手がにぎってくる。
「なーんか、おれいやな予感」
 クラウは異様に引きつって襟首をかいた。
「でも、提督、その前にやることがたまっているでしょう?」
 ――ん?
「わすれてるなバカ提督、覇権だよ、覇権てにいれなくちゃいけねーだろう?」
 わ、すれっとったー!
 そ、そうだ、東南アジアにもいってなかったんだよね〜!
 いや、もうすっかり忘れてた。
 ははは〜、とわらって、杭州へ。
「遊んでいたでしょう?」
 と、けっこう厳しい表情のマリアさんの一言は耳に痛かった。
 だから、アチョー、とキック入れようとおもったら二度は同じ手をくらうものかと、クラウに、さけられて、ゲルハルトさんの脇腹を命中。
「提督……」
 低い声とともに、僕の頭には力強いゲルハルト・フィンガー。
 ――ごめんなさい、もう二度とやりません。
 それからコルク村やらいってやっとアジアの覇権ゲットだぜ!
「じゃあ、これからはじめて東南アジアいくんだね」
 とユリアン。
 そして。

 ポルトガルが滅亡イベント突入!

 東南アジアのイベントをすっかりすっとばして東アジアにいってしまった僕らに、あの方はどんな表情を、見せてくれるのだろうか!
 
 案の定、マラッカの総督さんは、『アジアの覇権を手に入れたらポルトガル復興に手をかしてくれてもいい』という。
 総督は「絶対むり。みつけられるわけないじゃん。」って雰囲気で立ち去ろうとしているのをみて僕たち航海士はにたり、と意味ありげな笑みを浮かべた。
「ここに覇権あんだけど?」

 ――総督びっくり仰天。
 しかも一瞬にして態度も180度かえて、回れ右をして僕たちにかけよってきた。


 立て続けイベント発生。



 ペレイラさん、変わり身早いの世界一。





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