大航海時代4〜ふなのり〜

□ラファエル・カストール日誌
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ジャパン



僕の名前はラファエル・カストール。

カストール商会の総帥にして七つの海をまたにかける提督である。

うわお! ジャパニーズのセンスがわからない〜!

わ〜みんな黒髪! へんな頭〜服そう〜。

うわ! ようかい!

え? 眉を抜いて歯を黒くそめてるのは既婚者なの?

え〜だって時代劇とかみててもそんなひといないよお〜。

え、僕のいっている時代劇って?

ま、それはともかく。

いま僕は東アジアにいる。

とおい東、世界の果て。

さすがヨーロッパとはまたちがった町並みと文化だ。

中国もそれなりにかわったところだったけれど、

日本はもっとかわったところだった。


だいいち交易とかのネコ看板(招き猫)なんだもん!

しかしアジアはいいなあ…温泉が入れるしい〜!

ローマにもむかしはそんな風習はあるけど今は下火だ。


街をあるく僕達の姿は異様なのかな?

みんな険悪な目で僕をみつめる。

「さすが鎖国状態アジアだな」

そう、いまはエンペラーが実質的な政権についてないらしく、エドバクフというところが直接政治を行っているらしい。
(僕がおもうに、そんなところに僕らが入り込んで
大阪の鯱とか胴丸とか羽衣とか発見と称してぬす
んでいいのかな?)

そんなおり、僕たちは大阪の街でユキヒサ・ゲンジョウ・シラギというサムライ日本人を仲間にむかえた。

イアンさんとおなじぐらい無口そうなひとだ(
ただたんにポルトガル語がしゃべれないのかな?)。

その夜、不思議な夢を見た。


わるいこはいねーかーわるいこはいねーかー


う…?


闇夜に光る刃。


しゅ…しゅ…と上下に空を切る音。



オマエハワルイコカ?



悪い子?



僕はもうこどもじゃないから、どっかいってください。



ソウカ……?



そうだよ、たとえ、僕が交易でじゃまな勢力を突然宣戦布告して船をしずめてシェアをもらっても。僕は絶対に悪くないもん。


ぼくに1%のシェアをくれない大人気ない大人がわるいんだもん。


僕のとこあたるより、他のところにあたってくれな〜い?


ショウショウ、ザイアクカンはアルンダナ?

うんなのしらないよ〜。あしたはまた杭州もどるんだから眠らせてよ〜


そのあと無理やり僕は眠りへと意識を落とした。



翌日。


「うわあああ〜!」



アンジェロの叫び声。

僕は眠り眼をこすりこすり、いくと、ユキヒサが日本包丁を不思議そうに見て同室だったアンジェロは青ざめふるえていた。

もしかして、ユキヒサがアンジェロをころそうとしたの?

「ちがうよ、提督っ 昨日変なゴブリンの夢をみたんだ、お前は

悪い子か? と訪ねられたから。そうだね、悪い子かもしれねーなって、答えたんだ。そりゃ、提督ならまだわかるが、20過ぎた俺が悪い子か? はないだろう? 冗談でいったのにっ、夢の中で

包丁を突き立てらてたんだ、めざめたらまた首元に包丁がたってたんだぜ! マンマミーヤッ!」

「なまはげ…のもつ包丁です。私の出身のところにいる鬼のもつ

包丁でござる。わたしの夢にもでてきましたが、私ははっきり違うともうしました」

ユキヒサはそういうと、手を額の前にもって、


「六根清浄六根清浄……」


と唱えはじめた。

ロッコンショウジョウってなんだんだろう?


まあともかく、ジャパンはミステリアスなところだ。

ユキヒサがいうには

「杭州から紫禁城を短距離で移動できる提督達が不思議過ぎです」

というんだ。
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