恋姫無双〜crossover〜

□覇王再臨
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第一話
≪覇王再臨≫




荒野を二頭の馬が走っていた。馬上には雪蓮、祭。そして、項羽が乗っていた

項羽は祭の後ろに跨がっており

雪蓮「あの、その〜・・・もう一回聞くけど、本当に貴方はあの“項羽”なの?」

項羽「しつこいですよー小覇王殿。嘘をつく理由がないだろー?。俺の名は正真正銘“項羽”だ」

祭「むう、にわかに信じがたいのう。まあ、戦の腕は確かのようじゃがの」


馬は“袁術”が統治する国へと入国した

祭の後ろにいる項羽は馬上から街並みを見渡していた

項羽「へえ、意外と良い雰囲気の街だな。で、“さっきの話”の答えはいつ貰えるんだ?」

雪蓮「少し待って。まずは“私達の仲間”に相談しなくちゃならないのよ。勝手に決めると、“冥琳”に怒られちゃうからね」

項羽「仲間ってことは“袁術”って奴の事なのか?」

その問に雪蓮は首を横に振った

雪蓮「袁術ちゃんには後で報告するわ」

馬は城へと入り、孫策軍の屋敷へと入った


すると、

「―雪蓮ッ!!貴女という人は、今まで何処にいたんですッ!?」


馬上から降りるなり、雪蓮は現れた女性に怒鳴られていた

雪蓮「ア、アハハハッ・・・・ちょっと、祭と盗賊討伐に出てたのよ〜」

現れた女性は深く溜め息をつき、項羽に視線を送った

雪蓮「彼女は“周瑜”よ」

項羽「!・・・噂の天才軍師様か。美人揃いだな、お前の軍隊は」

周瑜「?・・・雪蓮、この男は何者だ?」

鋭く睨み付ける軍師・周瑜。項羽はまったく臆してはいなかった

雪蓮「“冥琳”、彼を新しい客将として招こうって考えてるんだけど?」

冥琳「!・・・また勝手な事を・・」

頭を抱えて、冥琳は再び大きく溜め息をついた

項羽「周瑜、俺は項羽だ。ついでに皆に真名を預けとくよ、“軍覇”だ。まあ、よろしく頼むよ」

冥琳の動きがピタリと止まった。それを見て、雪蓮と祭はクスクスと笑っていた

冥琳「こ、こここ、項羽だとオオオオオオオオオオオオオオオオッッ!!!!?」



―こうして“西楚の覇王・項羽”が孫策軍の客将として入った事は大陸に知れ渡る事となる

が、その結果。“西楚の覇王”が生き残っていた事も知れ渡る事となった。それと同時に各地に“天の御遣い”が多数現れたという知らせも行き渡っていた


   ●

とある場所。


蓮華「え?姉様が新しい客将を?」

明命「らしいです。しかも、その方がその・・・噂の生き残っていた“西楚の覇王”らしいんですよ」

思春「馬鹿らしい話だ。あの“西楚の覇王・項羽”が生きていたなど・・・」

小蓮「でもでも〜、雪蓮姉様は信じて客将として招いたんでしょー?」

亞莎「はぅ・・・もし、本当に“西楚の覇王”が私達の仲間になったのなら、とても心強いです」

蓮華「ええ、確かに。会えるのが楽しみね」

蓮華達は雪蓮達と合流する為、馬を走らせた


   ●


―翌日の事

軍覇の実力を見たいと言う雪蓮の言葉により、試合が行われる事となった

中庭に集まる三人

祭「儂が判定をしてやるわい。互いに怪我せぬようにな」

抜刀する雪蓮

雪蓮「いくわよ軍覇〜!貴方の力、見せてもらうわ。これで弱かったら、こき使ってあげるからね」

軍覇「別に構わないぞー。小覇王の実力、見たかったしなあ」

雪蓮「フフッ、そう。じゃあ、しっかり覇王の実力見させてもらうわよ」


ドッ!!と。

雪蓮から物凄い殺気が放たれた

軍覇「・・・心地良い殺気だな、おい。流石は小覇王って呼ばれてるだけの事はあんな〜」

ザッ!と、雪蓮が踏み出した

軍覇は孫策軍から借りた剣を抜刀し、強烈な殺気を雪蓮にぶつけた
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