頂き物《小説》
□護る
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その頃銀時は人気のない路地裏に居た。ある場所を睨み付けながら銀時は
「おい、居るんだろ?出てこいよ」
と言うが、返事は何もない。他の人が見ればただの痛い人だ。
「そんな殺気が駄々漏れで俺が気付いてないと思っているのか?」
先ほどよりも低く言うと
「流石といったところか」
剣を持った男が一人銀時の前に現れた。
「ハッ、流石に家を出る所からのこのこ着いてくればそりゃわかるだろ」
と銀時が言うと相手が何かを言う前にまた
「で、俺に何のようだ?その雰囲気から俺のストーカーって訳じゃないよな?」
と相手を煽るように銀時が言う。男は気にした様子もなく
「何故お前だけのうのうと生きている?死んだ仲間に償いもせず」
言った。
男が発した言葉にびくりと肩を震わすと
「なんで…知っている?」
と自然と掠れた声がでた。今更何に怯える必要がある?と思いながらも銀時は居たたまれなさを感じた。すると
「銀ちゃ―ん!!」
「銀さん」
と聞き覚えがある声が何処からともなく聞こえてきた。
「あいつら何で…」
折角危険から避けたのに。冷や汗が頬を伝う。その様子を見ていた男はニヤリと口角をあげる。
「あそこに居る奴等は白夜叉の大切なものか?」
と言うと銀時が何かを言う前に銀時を探している神楽と新八に駆けていった。
「やめてくれッ!!!」
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