頂き物《小説》

□答えは近くに
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雨音が鳴り響く中、紫色に茜色をまぶした少女と、その前に立つ黒服に栗色の髪を持つ少年が立っていた。

その少年の手には少女の着物に点々と広がっている茜色と同じ色がついた刀を握っている。
少年は呟いた。

「許してくだせぇ、『───』。あんたに手を下さねぇといけねぇことに」
そのまま少年はその場を去った。そこには動かなくなった少女が取り残されていた。




****


瞳孔が開いている青年でここ武装警察真選組略して真選組副長の土方十四郎は、栗色の髪を持ちまだ幼さが残っている顔の1番隊隊長の青年、沖田総悟に話しかけた。

彼はめんどくさそうにでも困ったように。

「昔のことでさぁ。申しわけねぇことで名前が思い出せねぇんでさぁ」


土方は煙草の煙を吐き出しながら言う。

「お前が命令されて殺しかけた。彼女のことか?」
「そうでs......。違いまさぁ!!俺は殺したんでさぁ!」

と珍しく声を荒げた。
だが、土方は平然と土方は否定の言葉を述べる。

「いや、生きてる、彼女は...」

答えてる最中でさっきとは真逆で目に期待の色を浮かべ、

「元気でやってますかぃ?」

と聞いてきた。

「ったく。話してる途中だろうが。」

と土方はつぶやき。

「あぁ。元k....」

と肯定の返事をしようとした時、



「おおーーーい!!サド!!」


とオレンジ色の髪を持ち天人のなかでも最強戦闘種族、夜兎族の一員で万事屋のスタッフでもある神楽が話しかけてきた。

「おぉ。メスブタじゃねぇですかぃ。」
「誰が雌豚だ。このチンピラチョーが!!」
「お前のことでさぁ。」

と始まったいつもの乱闘を横目で見て、これはまた庭が荒れる。と思いながらその場を去った。

「元気だから毎日のようにここに来るんだろうが」

と意味深な言葉を呟いた。





****

雨音が少しずつ止んでいく中、取り残されたオレンジ色の髪を持つ少女はむくりと起き上がった。
刺された傷はもうふさがりかけていた。
その少女は呟いた。


「総悟。この神楽様をなめんなヨ。いつかまた会いに行ってあげるアルよ」


と。

もうそこには雨音はなく虹がかかっていた。







ーFinー
 

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