夢への道
□無頓着な君
1ページ/3ページ
ふらふらっと覚束ない足取りに、シャドウの眉間の皺が深くなる。
何時ものソニックなら、何でもないように笑う。だが、今日の彼は何時もと違う。
どこかぼー……っとしている。
話しかけても上の空で、空返事を返すばかり。
「ソニック?」
「ん〜……」
ぼー…っと、空を見上げている筈なのなのだが、その空すら見ていない。
──流石におかしい………
そう思って、彼の額に手をあてる。
手袋越に伝わる体温。
だが、いつも以上に熱い。
「熱が在るじゃないか!!」
思わず声を上げる。
「No problem……、このくらい、へいき……だって…」
へらりと笑う彼。でも、その声に気迫が無く、苦しげに息継ぎをしている。
ため息をつく。
ソニックは自分の事になると無頓着になる。これは、彼と関わる事でわかったこと。
「まったく、君は………」
さっきよりも深いため息をつく。