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□半分は優しさでできている
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「おい、生きてるかー」



カーテンの向こうから聞こえてきた声に、ギズモはゆっくりと目を覚ました。



「…なんとか」



喉の奥から振り絞った声を合図に、ズシャァとカーテンが開いた。



「ポカリ買ってきてやった」



花宮は手に持っていたそれをポーンと、ギズモが寝ているベッドに放る。

掛け布団の上に乗っかった感触がして、手であちこちとまさぐってみるが、なかなか見つからない。やがて見かねた花宮が「そんなに弱ってんのかよ」とギズモの手にペットボトルを握らせた。



「ありがと…」



ポカリを飲むために、ゆっくりと身体を起こす。頭が重くてガンガンする。思わず顔をしかめた。

キャップに手をかけたものの、開けることが出来ない。すると花宮が今度は何も言わずに、力が入っていないギズモの手からポカリを抜き取り、キャップを回して開けた。

そのままギズモに渡すのかと思いきや、自分の口をつけて飲み始めてしまった。



「何す…」



言い終わるのも待たずに、後頭部を押さえつけられて、唇には熱い感触。

少し甘い味のついた温い液体が流れ込んでくる。
それを飲み込むより他になかったギズモは小さく喉を鳴らして流し込んだ。

ぷはっ、と花宮が唇を離す。口の端についた水をなめとった。



「うつったらどうするの」

「そん時はギズモが俺にやれよ」



2回目はうつんねぇから。


そうやって笑ってみせる彼は、バカなのか何なのか。



「好きだよ、真」

「うるせえ」



花宮は残りのポカリをガブガブと飲んだ。ギズモもゆっくりと布団の中に身体を沈める。



「笑ってねぇで早く寝ろ」



先に笑ったのは真だよ?とは言わずに黙っておく。




まだぼんやりした頭に優しく響いた、あの言葉は夢だったのかな。



「俺も好きだ、ギズモ」




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風邪っぴきのボンヤリした頭で書いたので文章も何だかボンヤリしてますね…

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