short

□キミとアタシ
1ページ/1ページ




悠くんとあたしは似たもの同士。



「いいなこの歌!」


悠くんとあたしの耳に片方ずつ入ってるイヤホンから聴こえるのは、あたしの大好きなバンドの歌。
…なんか、こういうのいいなあ、とか思ってます。



「いいでしょー!」

「あ、でも俺はこのバンドだったらあの歌が一番好きかな。」



「ほらほらあのCMでやってるやつ」と悠くんが言った。
その一言であたしはすごく嬉しくなった。
…っていうのも、その歌が私の大好きな歌だったから。




「なーに笑ってんの!」って聞いてくる悠くんに「笑ってないよー」と答えながら、あたしたちやっぱり似てるな、なんて考えてた。




「あたしもその歌が一番好きなの。」


そう悠くんに言うと、「まじ!?やっぱり似たもの同士じゃん」って喜んでた。
あたしと同じものが好きで、それを喜んでくれる人がいるなんてとっても素敵で…すごく、嬉しい。
しかもそれが、目の前にいる彼氏だなんて…ああ、あたしって幸せ者だ。
そんなことを考えてると、悠くんがいきなりこんなことを言い出した。




「百香はさ、運命とかって信じる?」


い、いきなりだなあ…
あたしは少し考えて「…信じる、かな」と答えた。
あたしの返事を聞いた悠くんが「じゃあ俺と百香が出会えたのも運命だよな!」って笑顔で言うから…つられてあたしも、




「…うん」


笑顔になった。


キミアタシ





田島くんとヒロインちゃんの可愛いおはなし
これが運命共同体ってやつですかね…


121126 end*
雫 shizuku


[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ