優しい話。
□日曜日の朝
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*虎さんと鹿さん ー日曜日の朝ー
日曜日。
ふたりで活動を再開して
久しぶりのOFF。
カーテンを開けると、暖かな日差しが自分の顔に降り注ぐ。
部屋の小さな窓を開けてみる。
少しだけ風がそよいでいる。
庭の木に留まった小鳥達が鳴き喚き、朝がやってきたことを嫌というほど告げていた。
今日も来てしまった。
すべてが変わったあの日から、来なくてもいいと願った朝が。
僕はパチパチと顔をはたき、眠気を吹き飛ばした。
今日も歩かなければならないから。
誰にでも胸を張って、言えるように。
「僕達は、間違ってなんか、いなかった」
そう、
言えるように。
*