Calling

□3.アラクレ
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「最近、同じ学年で生意気なヤローがいるんだ」





「そいつ、ウチの女子最強の磐田瑠衣と仲良いらしいぜ」



「…………そいつ呼び出せ。絞めとかねーとな」









Calling
―3.アラクレ―







季節は春。
2年になり、三井と瑠衣は同じクラスになった。





「しかも隣の席とか…監視役かよ…」




『何?不満?』



「い、いや…」








担任は元ヤンという噂の中川。
クラスメートは半数が不良。

うまく集めたもんだなドラマみてーじゃねえかと思いながら、三井はため息をついた。










『ねぇ寿』



「んあ?」





さてどうやって授業サボろうかとぼーっと考えていると、不意に瑠衣が声をかけてきた。





『南校舎の屋上って放課後入れるところ?』



「あ?南校舎屋上いったことねーのか?」



『あそこ行くとたいしてケンカ強くないザコが絡んでくるし、たまにタバコ臭いし嫌いなんだよね』
公立のわりに広い湘北高校。
校舎は南北に分かれていて、南校舎の屋上は不良の溜まり場として有名だった。



「あそこは溜まり場だからな。入れるんじゃねーの?」



『そっか』



「なんか用でもあんのか?」




不思議に思った三井が尋ねると、瑠衣が1枚の紙をとりだした。






『これ、朝あんたの机の上に置いてあったよ』




「………は?」



『果たし状っぽい』



「……………はぁ!?」






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