Calling
□3.アラクレ
1ページ/7ページ
「最近、同じ学年で生意気なヤローがいるんだ」
「そいつ、ウチの女子最強の磐田瑠衣と仲良いらしいぜ」
「…………そいつ呼び出せ。絞めとかねーとな」
Calling
―3.アラクレ―
季節は春。
2年になり、三井と瑠衣は同じクラスになった。
「しかも隣の席とか…監視役かよ…」
『何?不満?』
「い、いや…」
担任は元ヤンという噂の中川。
クラスメートは半数が不良。
うまく集めたもんだなドラマみてーじゃねえかと思いながら、三井はため息をついた。
『ねぇ寿』
「んあ?」
さてどうやって授業サボろうかとぼーっと考えていると、不意に瑠衣が声をかけてきた。
『南校舎の屋上って放課後入れるところ?』
「あ?南校舎屋上いったことねーのか?」
『あそこ行くとたいしてケンカ強くないザコが絡んでくるし、たまにタバコ臭いし嫌いなんだよね』
公立のわりに広い湘北高校。
校舎は南北に分かれていて、南校舎の屋上は不良の溜まり場として有名だった。
「あそこは溜まり場だからな。入れるんじゃねーの?」
『そっか』
「なんか用でもあんのか?」
不思議に思った三井が尋ねると、瑠衣が1枚の紙をとりだした。
『これ、朝あんたの机の上に置いてあったよ』
「………は?」
『果たし状っぽい』
「……………はぁ!?」
→