DAYS.
□夕焼けDAYS
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本格的な夏が訪れる直前の7月初めの夕方。
子供たちが帰った後の公園に、バスケ部キャプテンが2人。
夕焼けDAYS
「大栄は練習ないんか?決勝前日に」
「今日は軽めの調整だけや。豊玉こそ練習せんでええの?」
「今日はストレッチとミーティングだけや」
2人は淡々と話をすると、ブランコに腰掛ける。
「なあ南クン」
「んあ?」
大栄のキャプテン、土屋がブランコをこぎながら話しかける。
「冬はどないするん?」
「まあ受験次第やな。推薦とれたらええけど、とれんかったら一般入試やしな」
豊玉のキャプテン、南が答える。
「せやねー」
「岸本は冬まで残るで。あいつは店継ぐ言うてたし」
「ほな、大学はいかないんやね」
「せやなあ。お前は内部進学やろ?」
「んまあ、推薦来たら考えるんやけど、今は大栄大やなあ」
キイ……キイ……
二人のブランコの音が、静かな公園に響く。
「最後の夏やね」
ぽつりと土屋がつぶやく。
「せやな。岸本はこれが最後やし、俺もこれで一旦大学行くまで終わりかもしれん」
「明日は全力勝負やね」
「せやな」
「ええ試合にしようや」
「おう」
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