昔話をしましょう。

□初めての授業
1ページ/4ページ



その日、朝倉華は悪魔絡みの事件現場に任務できていた。
任務とはいっても実践ではなく、現場の浄化作業だ。
腐の眷属のものが暴れまわったらしく、あたりはどろどろと気色の悪い物体が散らかっていた。


「うげ…」


不潔嫌いのメフィストは、今日はきっと来ないだろう。
同僚の手騎士が次々に火属性の悪魔を召喚する。
手騎士以外は火炎放射機を手に取った。
華もそれに倣う。武器を配っていた祓魔師に声をかけた。


「田中さん、私にも一本くださいなー。」

「あれ?朝倉さんは手騎士じゃなかった?」

「いやぁー火属性とは相性が悪くて…」

「君でもそんなのがあるんだね。はい、どうぞ」


礼をつげ、早速作業に取りかかる。
火を見ているとあの日のことを思い出した。





 【昔話をしましょう。】
 04.初めての授業




それは初めて魔法円授業を受けた日。
授業前からてんてこ舞いな一日だった。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ