どりーむ*短編

□HAPPY BIRTHDAY
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ガヤガヤと騒がしい話し声で目を覚ました。
まだ寝ぼけた動きで枕元の携帯を取り、時間を見てみると午前9時。
いつもの起床時間の1時間前。
まだ寝れるじゃないかと思いもう一度布団にくるまろうとした瞬間アタシの部屋のドアが開いた。


?「レンカ、おはよ」


ドアの方を見るとアタシ・桜葉レンカを笑顔で見つめる少年・鹿野修哉(通称カノ)がいた。


「…はよ」


寝ぼけた声で返事をするとカノはクスクス笑いながらこちらに近づいてきた。


カ「今日はなんだかみんなハイテンションだよね」

「ん。なにかあったっけ?」

カ「いや、わからないなら、それでいいんだ」

「は?」


アタシが聞き返すとカノは大丈夫、大丈夫と言いながら部屋を出ていった。それと入れ換えに緑のつなぎを着た少年・瀬戸幸助(通称セト)が入ってきた。


セ「レンカさん、今日なにか用事あるっすか?」

「別にないよ?」


アタシが目を擦りながら答えると、セトはいつも以上の笑顔になり、


セ「じゃあ、買い物に付き合ってもらってもいいっすか?」


と言った。






*…*…*…*…*…*






セ「レンカさんはどっちの色のがいいと思うっすか?」


セトは水色と白のタッチパネル式の携帯を持って悩んでいた。
それは、前からアタシの欲しかった携帯だった。


「んー…。あたしだったら白にするな」

セ「じゃあ白にするっす」


セトはそう言うと、白の方の携帯を持ってレジへ走っていった。
アタシは仕方ないから来月、給料が入ったら買う携帯を探すためにその辺をぶらぶらする事にした。



三十分くらいすると携帯ショップの袋を持ったセトが帰ってきた。


セ「お待たせっす。次はどこ行くっすか?」

「え?別にアタシは行きたい所はないけど…」

セ「んー。じゃあクレープでも買いに行くっす」


クレープ屋なんてこの辺にあったっけ…
あ、そういえば近くの大きなデパートの中にあったような気もする。

そんな事を思いながら前を歩くセトの後を着いて行った。

クレープ屋につくと時間が丁度お昼時と被ってしまったからか、行列が出来ていた。


仕方ないから、列の最後に並び、適当な話をしながら待つことになった。






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