薄桜鬼

□貴様、花男を知っているか
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風間「今帰った」

千鶴「あ、おかえりなさ…っ!どうしたんですか、びしょ濡れじゃないですか!」

風間「仕方ないだろう、突然の雨だったのだ」

千鶴「傘がなかったなら雨宿りするとか、方法はあったんじゃないですか?もう!風邪ひきますよ!」

風間「ふん。俺が風邪などひくわ…はっくしゅんっ!はっくしゅんっ!」

千鶴「ほら!もう!早く体を拭いて着替えて下さい!」

風間「……ふん」


____________


風間「おい、千鶴」

千鶴「なんですか?」

風間「お前も脱げ」

千鶴「…えっ?」

風間「脱げと言ったのだ。聞こえなかったのか」

千鶴「な、な、な、な…」

風間「雨に濡れて寒い。一緒に床につけ。俺を温めろ」

千鶴「だ、だからって脱ぐ必要はありません!」

風間「お前、知らないのか。あの有名な漫画『花より男子』でも、道明寺とつくしは雪山で遭難した時に裸で温め合っていたではないか」

千鶴「……え、えーと………?」

風間「花男は乙女のバイブルであろう?知らないのか?」

千鶴「いえ、あの…知ってます…けど、ええとコレはどんな展開ですか…?」

風間「知っているなら話は早い。さっさと脱いでこっちに来い。俺を温めろ」

千鶴「……あ、あっち向いてて、下さい…」

風間「夫婦だというのに、何を今さら恥ずかしがる必要がある。だが、そんな恥じらうお前もまた可愛い。いいだろう、あちらを向いていてやる」


___パサッパサッ


千鶴「ぬ、脱ぎました…」

風間「ならば早くこっちへ来い」

千鶴「は、はい…」


___ぎゅっ


風間「やはり温かいな」

千鶴「な、な、なんだか恥ずかしいですね…」

風間「そうか?…ちゅっ…ちゅっ」

千鶴「え、え、ま、待って下さい!そういう事する為じゃないですよね!」

風間「裸のお前が腕の中にいるというのに、他に何をするというのだ」

千鶴「え、や、だ、だって…ええと…あぁほら、道明寺とつくしはそんな事しないで眠りましたよ?」

風間「ほう。だが俺はあそこでヤらなかった道明寺は男とは思えん」

千鶴「えぇぇ!あの状況では普通しません!そんな考えの千景さんより、道明寺の方がよっぽど男ですよ!」

風間「ほう。お前は俺より道明寺が好きだと言うのだな?」

千鶴「そういう話じゃありません!」

風間「そうか。俺より漫画の登場人物か」

千鶴「だから違いますってば!」

風間「気に食わん。何が乙女のバイブルだ」

千鶴「いえ、あの、だから…」

風間「お前は誰にも渡さん。道明寺にも、花沢類にもだ」

千鶴「は、はぁ…」

風間「なんだ、それとも西門か。…ハッ!き、貴様、まさか美作か……っ!」

千鶴「なんで美作さんだと驚くんですか…失礼ですよ。美作さんだって髪の毛切ったらかっこよくなりましたよ?」

風間「お前のその発言も失礼というものではないのか。くくくっ」

千鶴「…あっ。やだっ」

風間「ところで何故俺達は花男の話をしている」

千鶴「千景さんが始めたんじゃないですか…」

風間「そうだったか?ふん。まぁいい、くだらん話は終いだ」

千鶴「えっ」

風間「千鶴、そろそろ子が欲しくはないか」

千鶴「…あっ。ほ、欲しい、です」

風間「そうか。そんなに俺の子が欲しいか。いいだろう。今からお前を抱いてやる」

千鶴「結局その流れにするんですね…もうっ」

風間「何を言う。お前ももうその気なんだろう?女は素直な方が可愛いぞ、千鶴」

千鶴「千景さん…」

風間「千鶴…」



☆おわり☆

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