ハロウィンイベ報酬

□水嶋
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「おい!三宮!!」

水嶋は声を荒げながら、
三宮の部屋の扉を押しあけた。



「ああ?ふざけた格好で入って
くんじゃねえ。仕事中だ。
出ていけ。」

「っ……ふざけた格好させたのは、
あんただろうが!」




水島は三宮の命令でー

ミニスカポリスの服装を強いられ、
執事の職務を行っている。

ハロウィンの仮装だと言われたが…

男である自分にこんな服を着せて、
何が楽しいというのだろう。

抗ったが、魔力を持った今の
三宮からは逃れられ
なかったのである。



「それより!!
これ、どういう事だ!」

「…だからうるせぇって
言ってんだろ…」



三宮はやれやれと
ため息をつきながら、

パソコンのディスプレイから
視線を外し、

水嶋が差し出す携帯の画面を
見やった。そこには…



「ああ…これか」

「これか、じゃねえよ!
何で政春がこんな格好…!」



進藤が、今の水嶋と同じ、
ミニスカポリス姿で街を歩いている
写真が映し出されていたのだ。

また、別の写真では一緒に
三宮らしき人物が
映っている。

三宮に強要されている進藤、
という図が容易に浮かんだ。

恥ずかしそうにうつ向いてる進藤と
涼しい顔をしている三宮。

写真は複数枚にわたっている。



「なんでお前がもってんだよ。
誰かに頼んだのか?
馬鹿じゃねえの。」



三宮は仕事が詰まっている苛立ちからか、

矢継ぎ早に罵倒の言葉を吐く。



「っこれは…知らない女から
俺宛にいきなり送られて
きたんだよ」

「従兄弟のおかしな写真をばら
まかれたくなければ自分と
付き合え、ってな」

「はは。だせえ。お前ファンに
強請られてんのかよ」

「…っあんたのせいだろうが!
あんな事政春にさせるからー」

「その女、興信所にお前の身辺調査
でも頼んだんだろう。調査員に
気がつかなかったのか?」

「っ…普段から知らない女から大勢
つきまとわれてんだ。一人ぐらい
増えたって気付くかよ」

「は。じゃあちょっとぐらい付き
合ってみたらどうだ?お前、
女いないだろう」

「ああ、進藤さんに操でも
立ててんのか」



三宮はストレス解消の続きなのか、水嶋を嘲笑した。

水嶋は図星をつかれて一瞬頬を染めるが、
せりあがる怒りを飲み込んだ。



「……っお前には関係ない」

「少なくとも俺は…こんな訳が
解らない人間に屈するつもりはない」

「当たり前だ。その女のメール、転送しておけ。俺が適当に処理しておく」

「……っ」

「用はそれだけか?」

「…っ…なんでこんな知らない
奴に政春の写真が出回るんだ」

「コイツ以外にも写真を持ってる
奴がいるって事だろう。ネットに
でも載せられたらー」

「ふん?お前に関係ないだろう」

「関係は…ある…っ、従兄弟…
なんだから……俺の名誉にだって…」

「よく考えてみろ。あの格好で
街中うろついたのは進藤さんの意思だ」

「名誉どうこうっつーなら
進藤さんに言え」

「政春の……っ…意思なんかじゃ……
あんたが無理矢理…!」

「じゃあ本人に直接聞いてみろよ。
進藤さんがそう言うなら俺を
訴えるなりすればいい」



水嶋は唇を噛み…うつむいた。




「お前だってわかってんだろ。
俺が命じれば進藤さんはどんな
事だって受け入れる」

「それが快感だって具合に、
嬉しそうにだ」

「…っ嬉しいわけがあるか…っ
あんたの頼みだから…嫌々でも…
なし崩しに…っ」

「ああ、お前は知らねーもんな。
進藤さんがどんな風によがって、
乱れるのか」

「…っ……」

「丁度いい。お前も同じ衣装だがから、
再現してやるよ」

「っ…はあ?」



三宮は訳が解らないという水嶋を抱き寄せ、
唇を…自らの唇で塞いだ。

再現ーあの写真での出来事を再現
するとでも言うのだろうか。



「んっ…ぐ…」



水嶋は突然口内を圧迫する感覚に
目を見開く。

くちゅくちゅとまさぐられている
ようで、鳥肌が立った。

それから、部屋に居たはずなのに…
いつのまにか…外にいることに
気がつき愕然とする。

ーまさか、これがジャックと結託して身に付けた「魔力」だとでも言うのだろうか。



「おい…ここどこ、だよ…?
いったい…」

「だから進藤さんの写真。あの時を
再現してやろうって言ってんだろ」

「それより…おい、舌を出せ。
それじゃ出来ねえよ」

「な…に考えて…」

「進藤さんはキスだけで直ぐに
ここを発情させんだよ」

「うぁ…っ」


三宮は膝で水嶋の中心を刺激した。



「浅ましいよなぁ…」

「最初は泣いて拒むフリしたって、
最後に自分からねだるんだぜ?」

「て…めぇ…」

「あん時も。外だっつーのに
自分から腰つきだして…」




「うわ……っ…!なんだ…これっ…!」



水嶋はー自分の意思に反して体が
体が勝手に動き始めたので、
不安げな声をあげた。

どんなにもがこうとしても、水嶋の
出す指令とは全く別に体が
動いてしまうのだ…

三宮の「魔力」は
水嶋の想像をはるかに越えていた。




「そうそう、そんな風に拡げて…
懇願する」

「ご主人様、お願いです…
ってな」

「や、めろ……っ!あんた…
その、変な…力、解け、よ……!」



水嶋は、壁にてをついて…臀部を
三宮に突き出すような体制になっていた。

その体制から、体が全く動かないのだ。



「ほら、言ってみろ。
進藤さんみたいに」

「言うわけねえだろ…!この
ゲス野郎…っ」

「くくく。古風な言葉を知ってる
じゃないか、水嶋」

「うあぁ……っ!」



後ろに感じる唐突な刺激に、
思わず呻き声をあげる水嶋。

三宮は満足げな
笑みを浮かべた。



「触る、な…っ…」


言葉で反抗してみせるものの、
抗いきることはできないと水嶋は
悟ったのか、


体の中で唯一動くまぶたをゆっくりと閉じた。



fin

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