ハロウィンイベ報酬

□進藤
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「ご主人様…この格好は……」

「ほら進藤さん。注いでよ。空になってんだから。」

「あ……申し訳…ございません……」



三宮は徳利と猪口を指して言う。

ーここは三宮が作り出した異次元世界。

遊郭らしき大きな建物を出現させ…進藤を酷く怯えさせていた。



「あの…、どうやって…元の…
お屋敷に戻れるのでしょう…」

「さぁな」

「……………」

「進藤さん」

「…はい」

「そんな顔した遊女がいたらクビだぜ。もっと笑えよ。」

「…解りました」



進藤は言われるまま、ぎこちない様子で笑顔を作る。



「ふ…」



三宮はゆったりと
進藤の頬…首筋、鎖骨を撫でる。

わざと、進藤が焦れるように、優しく。



「あ…、の…ご主人…様…」



その指先から避けるように
身を捩る進藤。



「何嫌がってんだよ?とっくに発情してる癖に」

「これは……っ……」



進藤は既に存在を主張し始めている
ソレを揶揄され頬を染める。



「ご…ご主人様が…近くに
いらっしゃると……そのてn、
勝手に…っ…」

「ふーん?」

「で、ですが…その、ご主人様…
…お許し…ください……っ、
私は…」



進藤はその先を言わなかったが、
三宮は進藤の頭の中を読み込み、理解した。

ジャックという別人が入り込んだ三宮を、
三宮とは思えないようだ。

早く元の三宮に戻って
欲しいーそんな想いで溢れていた。




「いつもの俺じゃないと嫌だって?」

「え……」

「進藤さん、いつから俺に指図
するようになったんだ」



進藤は思考をぴたりと言い当て
られた事に驚き、目を見開いた。



「…んっ……う…っ」



体を引き寄せられ、口づけされる。

口内を三宮の熱で
いっぱいにされー彼の匂いが
鼻孔をくすぐった。

進藤はそれだけでもうーほとんど
反射的に、体が昂っていく。



「その割に、随分出来上がってんじゃん」

「ふ……っ…」

「嫌なやつに触られたって感じんのかよ。どーしようもねーな」

「ちが…ご主人様…だから、…私は…ご主人様のこと…が…っ」

「今の俺は嫌なんだろーが」

「………申し訳…ありま…せん…っ」



悲鳴のような謝罪をこぼしながら、
三宮の愛撫を拒否する進藤。



「何に謝ってんだよ」

「っ…あぅう…、ごめ…な、さ…、あ……っ」



心の内は相変わらず拒絶の意を示しながらも、

慣れ親しんだその愛しい体温に
抗う事が出来ず…体は溶けて
いってしまう。


「…ひ、…っいや…嫌、です……っ」


それでも変わらずに首を横に振り、
精一杯の力で三宮を跳ねのけようとする。



「………チッ」


ーその時

三宮の背後から
黒い影がゆらりと立ち上がりーそれは
ヒト型を模して男の姿になった。



「……っ………?!」

「くっ…はは!シンドウサン?だっけ。あんたやらしーねえ」

「な、なに……」



突然の乱入者に進藤はうろたえ、
三宮の顔を見た。


「ジャック。まだ出てくるなといったろう」

「仕方ねぇだろ。この人が無茶苦茶煽るンだからよ」

「ジャック……?」

「なあ、シンドウサン。あんたそれ、わざとやってんの?」

「…っ…!?」



ジャックは進藤の手首を掴んで、
床に押し倒す。



「ん…やあっ…!」

「あー、たまんねぇなぁ。イヤイヤ言いながら真っ赤んなってさ」



ぐ、と進藤の中心に膝を割り入れるジャック。

進藤は体を震わせて首を横に振った。




「ジャック、…折角だから進藤さんに日本式のオモテナシってやつを味あわせてもらえよ」

「んー?なんだ、そりゃ」


三宮は日本酒の入った徳利を
指先で意のままに宙に浮かせ、自分の手元に引き寄せた。

そうしてー



「ひ、ぁ…っ……?!」


進藤の身体にソレを垂らす。

進藤は驚いて起きあがろとするも、
三宮の魔力により、

指先ひとつ動かせなくなっていた。

そんな進藤を三宮は後ろから抱え
ジャンクの方に向かせる。



「飲み干してやれよ、ジャック」

「ご…ご主人様……っ……」



三宮は猪口代わりに差し出した。


「ヒューゥ!美味そうじゃねーか。
ゆっくり楽しませて貰うとするぜ」

「…っ…いっ、や……!!」



進藤の言葉は聞き入られることもなくー



「ん、あっ…ああ…!」



ジャックが乱暴にそのオモテナシをたのしみ、進藤は全身を跳ねさせた。

カラダ中にめぐり始める酒の力もあって、より敏感んい反応してしまった。




「ふぁ…、あ、あぁ…や…、やですっ…」

「お、、コッチも震えてんなァ。かわいそーに」

「…っひ…う…ッ!…ア…、やだ…、はいらな…っ」



好き勝手に貪るジャックに進藤の
カラダは追い詰められていく。



「んー?ビビんなよ。慣らしてやってるだけだろ」

「…っい、やァ…っ、おねが…
ご主人、様…っ…っっ、あ…っ」



三宮の頭の中に
絶えず進藤の心情が飛び込み、

それは今も三宮への
想いで溢れていた。




「ー……」


進藤は半ば嗚咽のような声をあげ始め、自然に涙を光らせる。

三宮は少し嫌な顔をしながらも、涙をなめとるように目尻や頬に口づけ始めた。



「っ…!?っごしゅ…じ、様…っ…ッ」



三宮が進藤を後ろから抱きすくめ、更に
その唇を貪れば、

不本意な波に耐えるように頬を
こわばらせながら、口づけに
応える進藤。


(…ーっ…あ、…
三宮……様……?)


蕩けるような熱が振り注いでいく。

すっかり酒が回っていた進藤は
三宮の体温に安心したのか
そのまま気を失ってしまうのだったー。

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