ハロウィンイベ報酬
□東雲
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ーここは三宮が魔力で作りだした異次元世界ー
東雲の衣装にぴったりな空間を作り上げたのだ。
三宮はすっかり意のままに「魔力」とやらを操れるようになったらしい。
最初こそ、驚きを隠せなかった東雲だが、少しするとこの異常事態をも受け入れ始めていたー
「はは。マジでがっこう、ですね。懐かしー」
東雲は身に付けた衣装とー自分の立たされた教壇を眺め、カラカラと笑った。
三宮は、規則正しくならべられた机の上にどっかりと座る。
「お前、女物の服なんかよく入ったな」
「いえ、スカートめっちゃキツイっすよ」
パツパツに布を押し出すk阪神を差して言う。
「敗れそうなんて、脱いでいいですか」
「意味のない質問をするな」
「…ですよね」
「えーと…ご主人様って女教師モノ好きなんですか」
「……は?」
「あの…だからその…夜の御供的に。…俺は結構、好きなんですけど」
「男子校にやってくる若手女教師、とか。夢ですよね」
「年上が好みか」
「どーなんでしょうね。付き合ってきたのは年下ばっかりです」
「ハ。お前…そうだろうなあ。頼りになりそう、ってか」
「実際はそーじゃないって解ってフラれるんですけどね」
東雲は特に興味もなさそうに笑った。
そうして、ふと思う。
「そーいや…ご主人様って…どういう子が好きなんですか?」
三宮の女関係…
元々男が好きだという訳でもなさそうなこの男は、これまでどういう恋愛をしてきたのだろうか?と。
「今は…そういうお相手、いらっしゃらないですよね」
「………」
年上?−それとも年下?妹への態度を見る限り…女の子は甘やかすタイプだったり…??
東雲の頭の中を、顔のない女が絡みつき、いやらしく触れ合う光景が浮かびー
いやいやと想像を打ち消した。
胸が悪くなったので、もう考えないようにする。