IS〜Phantom operator〜IS長編

□イギリス代表 セシリア・オルコット
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「それではこの時間は実践で私用する各種装備の特性について説明します」
 一、二時間目とは違って、織斑先生が教壇に立った。
「あぁ、その前に再来週行われるクラス対抗戦に出る代表者を決めないといけないな」
 ふと思い出した様に織斑先生が言った。
「クラス代表者とはそのままの意味だ。対抗戦だけではなく、生徒会の開く会議や委員会への出席………まぁ、クラス長だな。ちなみにクラス対抗戦は、入学時点での核クラスの実力推移を測る物だ。今の時点でたいした差はないが、協商は向上心を生む。一度決まると一年間変更はないからそのつもりで」
 …嫌だな…これは黙って居たら、俺に飛び火する可能性がある…
 ざわざわと教室が色めき立つ教室でディアスは自分が振られない様にするには考えては、何かを思いつき
「一夏が良いんじゃねぇか?」
「私もそれが良いと思います」
 ディアスが一夏の名前を言うと、教室内の女生徒の何人がディアスの意見に賛同した。
 計画通り(ニヤリ
「では、候補者は織斑一夏…他にはいないか?自薦他薦は問わないぞ」
「お、俺!?」
 一夏が立ち上がり、周りの視線を受けて困惑した。
「織斑。席に着け、邪魔だ。さて、他には居ないのか?居ないなら無投票当選だぞ」
「ちょっ、ちょっと待った!俺はそんなのやらな」
「自薦他薦は問わないと言った。他薦されたものに拒否権などない。選ばれた以上は覚悟をしろ」
「い、いやでも」
「一夏、諦めろ」
「ディ、ディアス〜」
「待って下さい!納得がいきませんわ!」
まだ反論しようと恨めしくディアスに視線を送るも、視線を逸らしていれば、セシリアは机を叩き立ち上がった。
「その様な選出は認められません!大体、男が暮らす代表だなんていい恥さらしですわ!わたくしに、このセシリア・オルコットにその様な屈辱を一年間味わえとおっしゃるのですか!?」
 …イラッ…こ……が、我慢だ…
「実力からいけばわたくしがクラス代表になるのは必然、それを、物珍しいからという理由で極東の猿にされては困ります!わたくしはこの様な島国までIS技術の修練に来ているのではあって、サーカスをする気は毛頭ございませんわ!」
 ………こっ…この…女…
「大体、文化としてお後進的な国で暮らさなくてはいけないこと自体、わたくしにとっては耐えがたい苦痛で」
ブチッ!!
 
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