一騎当千 曹家の焔

□頼む…俺に自由を…
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「99…6、99…7、99…8、99…9、1000!」
だあぁーー疲れた!!
広い庭の片隅で、人差し指のみで逆立ちして指立て伏せをしていた青年…曹焔紅蓮が、1000の掛け声と共に、地面に伏せて空を見上げていれば、彼と同じ顔つきの青年…曹操孟徳が近づいてきた。
「よぉ、紅蓮、今日も鍛錬しいたのか」
「見てわかるだろう…孟徳…誰かさんと顔が瓜二つのせいで、こっちは変装と自衛出来るだけの力を身に着けないと殺されてしまうんだからな」
そう言い、紅蓮は体のバネを使って、飛び上がって起き上がった。
「なら、俺の影武者として学校に居ればいいだろ?周りの闘士達が守ってくれるぞ。それにお前は自衛のためと言うが、学園一つ楽に殲滅出来る程の力が必要か?」
げっ…それは勘弁してくれ…こいつの影武者なんてしたら、完全に厄介な出来事に巻き込まれてしまうじゃねぇか…
「それこそ勘弁してくれ、俺が戦うのは俺のため…天下なんぞに興味はねぇ…それに、特A…Sクラスの奴を相手にする可能性があるんだったら、それ位は必要だろ?」
「はぁ…お前がもっと積極的に俺達に協力してくれたら、許昌の天下だってのに…まっ、とりあえず、朝飯を食いに行こうぜ。叔母さんが呼んでいたぞ」
マジか…もうそんな時間か
「解った…って、事は…」
「おう、俺も食ってくぞ」
マジかよ…
「ったく…たまには自分の家の飯を食えよ」
「お前もよく俺の家の飯を食いに来るから、お相子だろ?」
………そうだったな。
「ともかく、俺はシャワーを浴びるから先に食っててくれ…」
「おう、あんまり遅くなるなよ。なんせ、今日は高等部初日なんだからな」
「解ってるって」
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